憧れの職業と言われるアナウンサー。テレビ局やラジオ局に勤めニュースを伝えたり、番組の司会をしたり、スポーツ中継などを担当する人のことを言います。以前は、局勤めのサラリーマンでしたが、現在はアナウンサー・タレント事務所などに所属しながらフリーアナウンサーとして活動する人も多くいます。テレビ番組やラジオ番組のみならず、イベントの司会や競技場や劇場などでのアナウンス業務を担当する場合もあり、仕事内容は多岐に渡ります。
現在活躍しているアナウンサーの数は明確には不明です。しかし、過去のデータによると、NHKに500人、民間放送に約1700人、その他のフリーアナウンサーを含めて2500人程度でした(※1)。NHKは全国に支局があり、民放局や独立局も全国各地に存在しています。※1 「職業データベース」独立行政法人 労働政策研究・研修機構(1994年)
例えば東京の民放局のアナウンサー試験を受験する学生の数は4000〜5000人。合格者数は毎年バラつきがありますが、2〜3人。少ない時には1人という場合も。毎年倍率は1000倍以上の狭き門なのです。
では、その難関をくぐり抜けアナウンサーになるには、どうすれば良いのでしょうか。現役アナウンサーの経験をもとに解説していきます。
- アナウンサーになるにはどうしたらいいの?
- アナウンサーになるための大学選び
- アナウンススクールに通う
- アナウンサーになるために、どんなことを学べばいいの?
- 現役アナウンサーからのアドバイス
- アナウンサーになるためのまとめ
アナウンサーになるにはどうしたらいいの?
方法①テレビ局、ラジオ局にアナウンサーとして就職する
局によっては短大出身でも受けられるところはありますが、基本的には四年制大学以上の学歴が必要となります。
また雇用形態は正社員が一般的ではありますが、地方局など局によっては契約社員や業務委託の場合もありますので、受験前に確認しておくようにしましょう。
民放局はその局勤めですが、NHKは入社後全国に転勤となります。
そして地方の民放局に勤めたアナウンサーは、数年後フリーアナウンサーとなったり、他局に移籍するケースも多く見られます。
②事務所に所属する
近年では、大学時代から芸能事務所に所属しながら、タレント・フリーアナウンサーとして活動、卒業後も活動を続ける人も少なくありません。
誰もが安定して仕事を得られたり、収入を得られるわけではないリスクもありますし、局アナとしての経験が無い分、アナウンス技術など実力が劣るという点も挙げられるかもしれません。
アナウンサーになるための大学選び
さて、アナウンサーを多く輩出している大学とはどこなのでしょう?
- 慶応義塾大学
- 早稲田大学
- 東京大学
- 青山学院大学
- 上智大学
- 立教大学
- 法政大学 そのほか各地の国公立大出身者なども多数。
さらに女子大出身者も多くいます。
- 聖心女子大学
- お茶ノ水女子大学
- フェリス女学院大学 など。
例に挙げたような大学を出たからと言ってアナウンサーになれるわけではもちろんありません。その他の大学出身者も多くいます。
ただ、アナウンサーを目指す高校生が大学選びをする際のポイントは、これまでにどれだけアナウンサーが輩出されているのかをチェックすることがおすすめなのです。OG・OB面談をすることもできますし、先輩方から業界の最新情報や就職情報を仕入れることができるのです。憧れのアナウンサーの出身大学に進学する人も中にはいます。
さらには、大学独自のゼミや研究会などにも参加すると良いでしょう。有名なのは、法政大学の「自主マスコミ講座」や早稲田大学の「アナウンス研究会」などでしょう。文化祭や卒業式、映像作品などで表舞台に立ち、アナウンサーや司会として活動することもあります。こういった会出身のアナウンサーは多くいます。
アナウンススクールに通う
本気でアナウンサーを目指す受験者の多くは、大学と並行してアナウンススクールに通っています。
放送局系のスクール
日テレ学院、テレビ朝日アスク、フジテレビのアナトレ、TBSVoiceと各民放キー局独自でスクールを運営しています。大学生向け以外にも、一般向けの話し方講座などを開講している局もあります。
こういったアナウンススクールに通うと、
- 現役・元アナウンサー直々に教えてもらえる
- 発声・発音など基礎から学べる
- 実際のニュース原稿を読むなどリアルな練習ができる
- 現役アナウンサーからリアルな話を聞ける、アドバイスがもらえる
- アナウンサー試験の対策が立てやすい
- アナウンサー試験を受ける仲間が増え、切磋琢磨できる
- 系列局の試験情報などを入手しやすい
- 原稿読み以外にもフリートークなど、リアルな試験対策ができる
このようなメリットが挙げられるでしょう。実際に、憧れのアナウンサーから試験対策に対するアドバイスをもらえたり、指導してもらえる機会もあるでしょう。
さらに、民放局系のスクールには系列局の試験情報が集まります。誰より早く、自分が住んでいないエリアの局の試験情報をキャッチすることができます。
実際に、アナウンサー本試験の前にもセミナーなどと称した青田買いの場があることも。そういった場に参加する機会を得るためにも、こういったスクールに通って損はないと思います。
独立系のスクール
元アナウンサーが設立したスクールも多く存在します。
このようなスクールでも指導内容はほぼ変わりません。強いて言うならば、講師の経歴や年齢によって指導内容やレベルに差が生まれるでしょう。局アナ経験の無い人や、キャリアが浅い人の場合、しゃべりの技術が確実とは言い難いと思いますし、アナウンサー試験に必要なもの、求められているものを全て理解していると断言し難いでしょう。
放送局系のスクールと合わせて、卒業後に通う人もいます。そのような形で利用することがおすすめです。
アナウンサーになるために、どんなことを学べばいいの?
スクールではまず、姿勢や腹式呼吸から始まります。その後、発声・発音練習、滑舌練習と進み基礎を習得します。
基礎を学んだあとは、本物のニュース原稿を読むための練習を繰り返します。
さらに、アナウンサーはニュースを読むだけが仕事ではありません。アナウンサー試験では、ニュース読み以外にフリートークも各局の試験で必ず行われます。話術や、話す内容、時間管理などを見るものです。このフリートークの練習に時間を割くスクールも多いでしょう。
時には、実際のテレビ局やラジオ局のスタジオなどでレッスンを行うこともあり、現役アナウンサーと実践練習をする機会もあります。誰もが緊張してしまうアナウンサー試験。慣れるための練習、度胸をつけるための訓練と言えるでしょう。
現役アナウンサーからのアドバイス
(30代・女性)
6.アナウンサーになるためのついてまとめ
- アナウンサーになるには局に就職するか事務所に所属する
- アナウンサーを多く輩出している大学を選ぶ
- 放送局系のアナウンススクールに通う
- アナウンサー試験特有の対策を学ぶ
ここまでアナウンサーになるためにすべきことについて解説しました。アナウンサーは狭き門と言われますが、在京キー局の受験者の多くは記念受験の人と言えるでしょう。その中で選ばれるために、アナウンススクールに通ったり先輩方の話を聞き、しっかり対策をすること、学んでおくことが必要だと思います。
夢を叶えるために頑張ってください!

監修 資格LIVE編集部
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