簿記に将来性はある?需要や必要性を解説

「今時簿記なんか役に立たないって言われたけれど、本当?」
「簿記資格を取得しても将来性はない?」

きっとあなたもそんな事を考えているのではないですか?
簿記はとても人気がある資格のひとつですが、実際のところ持っていても将来性があるのかどうか心配になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では簿記の将来性や必要性についてご説明します。簿記の受験を迷っている方は参考にしてみて下さい。

簿記の現状

いわゆる「簿記」というと、「日商簿記検定」のことを指します。

日商簿記検定は年2回行われ、年間35万人以上が受験する人気資格です。(参照:日本商工会議所 簿記 受験者データ

受験者層も高校生から社会人までと様々です。

こうして見ると簿記はとても人気があり、社会に出て役立つ資格の様に思えますよね。
しかし一方で、「簿記資格なんか持っていても意味ない」との声も聞こえてきます。
結論から申し上げると、これは間違いです。

日商簿記資格はビジネスシーンではとても重宝する資格なのです。
その理由を紐解いてみましょう。

簿記は本当に必要?

簿記の基本は、記録・整理・計算です。
業種や会社の大きさに関係なく必要な事ですね。
入出金伝票や決算等の業務はいわゆる経理や事務職が行いますが、これは簿記の知識が無いとできません。

中には、とても便利で簡単な簿記ソフトがあるからわざわざ勉強する必要は無い、という方も居ます。
確かに最近では入力するだけで簿記作業ができるソフトも発売されています。

しかし、少し異なる事があるとソフトだけに頼っては居られません。
簿記知識のある人間が手作業で仕分ける必要があり、ソフトだけには任せられないときもあります
予算管理や税務処理、これらはそもそも簿記の知識があって初めて業務ができるものです。

あなたがもし経理や会計の仕事を希望しているのであれば、日商簿記の資格取得は必須といえるでしょう。

簿記に将来性はある?

AIに仕事をとられる?

どの職種にもAIは進出していて、その正確性や利便性は折り紙付きです。
経理職も例外ではなく、全てAIがするのだからわざわざ簿記資格を取得する必要はない、との意見もありますね。

実際に経理職の現場は人材不足です。
そもそも全てをAIに任せるだけの環境も整っていない職場がほとんどです。
経理職を求める声は当分続くことが見込まれます。

近い将来、AIが経理に参入する事は間違いないでしょう。
しかしそれは計算など単純な業務に限った事です。
数字から分析して意見提出などは人間でないと行えませんので、優秀な経理職はこれから先も必要です。

キャリアアップが見込める

簿記を持っていることで、公認会計士や税理士へのキャリアアップがしやすくなることが考えられます。

合格率は10%以下の難関資格ですが、その後は独立も夢ではなくなります。独立することで収入面でも大きく変わってきますし、公認会計士や税理士は売り手市場なのでキャリアアップのチャンスです。

もちろん簿記1級資格を取得するのもいいですが、よりスキルアップしたい方には税理士や公認会計士の資格を取得するのがおすすめです。

簿記のメリット

簿記には企業で会計業務を行う以外にも様々なメリットがあります。
そのうちのいくつかをご紹介していきたいと思います。

就職・転職がしやすくなる

簿記2級以上を持っていると、就職や転職でも周りと差を付けられます。
それは、商業簿記・工業簿記と財務諸表を理解していると見なされ、即働き手になってくれると受け止められるからです。

実は、ハローワークでも持っていると重宝される資格ナンバーワンです。
転職を考えている場合は、簿記資格が有るか否かで再就職先がグンと広がります。

簿記を取得するならば、2級以上にしましょう。
3級だと就職や転職ではあまり役に立ちません。
こう言うと難しく厳しいように聞こえますが、3級取得できれば2級合格もそう遠い道のりではありませんよ。

経理以外の就職も有利

簿記資格を持っていると、経理志望でなくても面接で好印象を与えられます。
簿記はすべての職種で役に立つ資格といっても過言ではありません。

例えば営業職を例に見てみましょう。
得意先の経営状況を知るためには財務諸表を理解できなくてはなりません。
その為にはどうしても簿記の知識が必要です。

また、取引先が万が一倒産した時も売上金回収などの業務を行わなくてはなりません。
営業するうえでの基礎知識が簿記で学べるという訳です。

会社に入ってからの研修で簿記の勉強をする企業も多くあります。
簿記はビジネスマンや社会人の基礎となる考えや知識なので、会社から知っていて当然と捉えられているのですね。

日常でも簿記知識が物を言う

簿記=仕事で使う資格ではありません。
普段の生活の中でも簿記知識が必要なシーンは潜んでいます。
例えば確定申告がその例ではないでしょうか。

ニュースや新聞の記事も簿記の知識があるのと無いのとでは理解度が違ってきます。
今世の中の金融はこんな風になっているのだ、と自然と分かるようになれば、それを仕事に活かす事も可能となります。

投資の勉強をする方も多いですが、それならば同時に簿記も勉強するのがおすすめ。
投資先の状態を読み取るのに簿記は非常に役立ちます。
しっかりと状態が理解できていれば、投資にも自信が持てますね。

進学にも有利

簿記2級は、大学や専門学校への進学にも有利になります。
「入試で優遇される」専門学校の授業料免除」などの優待を受けられる事があります。

学生の方もぜひ簿記をとる事をおすすめしますよ。

自分が希望する大学、専門学校が簿記2級で優待が受けられるか否かは、日商簿記検定の公式HPで確認できます。

高校生の場合は簿記2級取得は難しいものです。
しかし、取得すればこれから先の進学や就職してからもきっと役立つ事でしょう。

資格手当ありの職場も

簿記2級を取得していると、1,000円~5,000円簿記1級だと3,000円~7,000円の資格手当が付く場合がります。
この様な職場は比較的多くありますよ。

何か資格を取りたい、と考えているならば断然簿記がおすすめです。
難易度はそう高くありませんし、管理職では必要知識なので早めに取得するのがおすすめです。

簿記1級は難易度がグンと高くなりますが、持っていると収入アップが望めますよ。

どの級を取得するべき?

簿記がいかに必要不可欠な資格かお分かり頂けたと思います。
ではどの級を取得すれば、自分の将来に生かせるのでしょうか。
それぞれの級の試験やレベルついて簡単に説明していきます。

簿記初級

簿記初学者を対象とした入門レベルです。昨今の社会状況を踏まえ、平成29年から始まりました。インターネット上で受験し、採点、合否判定が行われます。入門レベルのため、就職・転職活動でアピールにならないので、取った後に32級を目指した方が良いです。

原価計算初級

原価計算初学者を対象とした入門レベルです。昨今の社会状況を踏まえ、平成30年から始まりました。インターネット上で受験し、採点、合否判定が行われます。簿記初級と同様に、入門レベルのため、就職・転職活動でアピールにはらないので、取った後に32級を目指した方が良いです。

簿記3

小規模企業の経理関連書類の適切な処理を行えるレベルです。初学者の目安となる勉強時間は100時間で、近年の合格率は50%前後です。簿記の基礎の証明になるので、経験がない人はまず初めに3級を取った方が良いです。

簿記2

企業活動や会計において適切な処理や分析を行えるレベルです。初学者の目安となる勉強時間は300時間で、近年の合格率は20%前後です。求人広告を見ると2級以上が応募条件になっていることが多いです。やはり、経理職として活躍したいであれば2級は必要です。

簿記1

企業会計に関する法規を踏まえて、経営管理や経営分析を行えるレベルです。初学者の目安となる勉強時間は1,000時間、近年の合格率は10%前後で、難関資格の一つと言えます。試験内容は大企業の経理職に求められるレベルと考えてよいです。職場内で経理部長や事務担当役員へ昇進や、税理士や公認会計士へステップアップを目指しているのであれば、挑戦したいところです。また、職業能力開発促進法の指導員資格試験において、事務科の試験科目が一部免除されます。

目指すなら簿記2

 就職・転職活動でのアピールや経理職としてのキャリアアップ・ステップアップを考えると、2級を取った方が良いです。

3級は基本レベルの簿記だけしか身につかないため、就職・転職活動でのアピールとしては物足りないです。求人広告においても応募条件のほとんどが2級以上であることからも明白です。また、経理職として活躍することを考えても、2級の知識がないと、中小企業における経理の理解は難しいです。

では、1級を取ると良いのでしょうか。1級は大企業の経理の知識を問う試験ですが、あまり一般的ではなく、中小企業ではオーバースペックです。また、初めから目指すには難関すぎるとも言えます。

まずは2級を取り経理職として経験を積むことを目標するのが良いです。その上で、さらに、さらに上のレベルの簿記や税理士・公認会計士を目指したいと思うのであれば、1級を目指せば良いでしょう。

簿記資格を取得するには

受験資格はない

簿記には受験資格はありません。
年齢や学歴等は不問です。
難関といわれている簿記1級も誰でも受験可能ですよ。

簿記は2級以上取得が進学や就職で有利ですので、最初は2級を目指して勉強するのが良いでしょう。
もちろん3級から目指して確実にステップアップしていくのも良いです。

最近は難しくなりつつある

簿記3級は独学でも十分合格可能です。
全く知識が無い人でも、合格者は大勢いらっしゃいますよ。
2級の勉強に不安がある方は、3級から始めても良いのではないでしょうか。

簿記2級の合格率は23%です。
ここ最近問題の難易度が難しくなって生きているので、この先合格率は下がる事も考えられますね。

こう聞くと合格できるのか不安に思ってしまいますが、反復学習と繰り返せば十分に合格できるでしょう。
正しい勉強をする事が大事ですね。

通信講座の利用もおすすめ

進学に就職、転職に有利なので簿記取得を目指す方は大勢いらっしゃいます。
自分で計画を立てて勉強をするのももちろん結構ですが、より確実に合格を目指すならば通信講座がおすすめですよ。

通信講座であれば学校に通う必要もなく、スマホ画面でいつでも講義が見られます。
予備校よりもリーズナブルな価格設定にもなっていますので、金銭面が気になる方にもおすすめです。

  • 社会人で毎日多忙
  • 学生なので費用が安い方が良い

この様な方はぜひ通信講座のご利用を検討してみてください。

まとめ

それでは最後に、簿記の現状・将来性についてまとめておきましょう。

簿記の現状・将来性まとめ
  • 簿記検定年間35万人以上が受験する人気資格
  • 簿記は会社の大きさに関係なく必要な資格
  • 近い将来AIに全ての仕事をとられることはない
  • 会計業務以外にも様々なメリットがある

以上、簿記の将来性についてご説明いたしました。
社会人ならば簿記資格は必須であることが分かりましたね。
2級以上の取得が基本となるので、3級に比べると難易度は上がってしまいます。

しかし、しっかりと勉強に取り組めば一生ものの知識が身につきますよ。
落ち着いて勉強をして簿記取得を目指しましょう!

監修 資格LIVE編集部
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