簿記資格とのダブルライセンスにおすすめの資格7選

「せっかく取った簿記資格を活かすために他の資格も取りたい」「今よりもっと仕事の幅を広げていきたい」
このように考えている方も多いのではないでしょうか。

今回は簿記資格を更に活かしつつ、なおかつ充分アピールする事が出来る、とっておきの資格をご紹介したいと思います。

簿記だけでは足りない?

簿記に関する知識は会社の経営状態を知るうえで、最も基本的であり必要不可欠なものです。
簿記の知識を習得する事で、お金の流れを掴めるようになりますし、今後の課題も見えてくるようになります。
また、就職転職を考えている人なら、簿記資格を持っているということは、充分アピールできるポイントとなるでしょう。

しかしながら、簿記の重要性を知っているからこそ、簿記資格を既に持っているという人は結構多くいるのも事実です。中には、学校での必須科目だったから、ということで学生時代に取得してしまった方もおいでるようです。社会人として、持っておきたい必須知識としての資格だからこそ早目に取得したものの、それだけでは物足りないと考えている人も多いようです。

そこで、他資格と併用することで差別化を測ったり、キャリアアップにつなげようと考えている人が増えています。

そんな人のために、簿記とのダブルライセンスにおすすめの資格を7つご紹介します。

ファイナンシャルプランナー(FP

ファイナンシャルプランナー(FP)は資格を取得することでファイナンシャルプランニング技能士として活躍する事ができる国家資格です。仕事内容はお客様の資産管理や人生設計のお手伝いをするというのがメインとなります。

FPと簿記の相性

簿記資格は主に企業の資金を管理記録していきますが、FPは個人のお客様を中心とした取引となります。ですが、どちらもお金に関する動きを把握して、分析していくという点では変わりがなく、簿記で学んできた知識を十分に活かすことができるでしょう。

FPの合格率と試験内容

FP資格には。1級~3級までの等級があり、それぞれに学科試験と実技試験とがあります。

それぞれの級の合格率は以下の通りです。

  • FP3級:70%
  • FP2級:30%
  • FP1級:10%

3級に関しては受験資格というものは特にありませんが、2級及び1級に関してはそれぞれ下位の試験に合格することで、受験資格を得ることができます。

金融、保険、税金などの幅広い分野での知識が必要となり、私たちの日常生活に関わりの深い分野がほとんどのため、あまり予備知識がない方でも比較的取り掛かりやすいと言えます。

税理士

簿記の資格を取得した後に挑戦したいという声も多いと言われる税理士資格。

税理士の仕事としては、企業の税に関する書類の作成やコンサルティング、個人の確定申告書の作成など税金に関する仕事全般でありまさに『税金のプロフェッショナル』といえるのではないでしょうか。

税理士と簿記の相性

税理士の業務には経理の控えや出納帳などから記帳仕訳、計算などの手順を経て、決算書の作成などを行いますが、これは簿記資格で得た業務そのものと言ってもいいでしょう。

簿記としての仕訳や計算といった業務がそのまま税理士の仕事に結びつきます。そのため、税理士の受験資格には「日商簿記検定1級合格者、全経簿記検定上級合格者」という条件がつけられているくらいです。

税理士の合格率と試験内容

税理士の合格率は約18%です。

税理士試験は科目選択制となっており必須科目である「簿記論」と「財務諸表論」選択必須科目として「所得税法」と「法人税法」のうちどちらか片方あるいは両方、残りを複数あり税法のうちから選択する形で5科目に合格することで資格を取得できます。

これらは、一度に全科目合格しなければならないものではなく、1科目ずつの受験が可能です。しかも、一度合格した科目については有効期限がないので、1年に1科目ずつ、5年かけて税理士資格の取得を目指すという方も大勢いらっしゃいます。ただ、先ほども述べましたが税理士試験にも受験資格が存在するため、だれでも受験資格があるというわけではないという点については注意が必要です。

公認会計士

公認会計士とは、文字通り会計の専門家であり、会計系資格の最高峰ともいうべき資格です。

会計監査や、財務、経理などを専門に行う、まさに会計のプロフェッショナルと呼ぶに相応しい資格と言えるでしょう。

公認会計士と簿記の相性

公認会計士試験では簿記資格の延長上にある部分も非常に多く、日商簿記検定3級では「財務会計論」の基礎を、日商簿記検定2級では「管理会計論」の基礎を学ぶことができます。

どちらの資格も取得することで独立開業も可能な資格です。難易度も高いため簡単に取得できる資格では有りませんが、簿記資格で得た知識が有効活用できることは間違いありません。

公認会計士の合格率と試験内容

公認会計士は税理士資格とは違い特別な受験資格はないため、誰でも受験することができますとは言っても会計資格の最高峰というだけあって、難易度はかなり高く合格率は約10%です。

しかも科目選択制ではあるものの、公認会計士は全科目同時合格が必要な上に、受験科目全てに『足切り制度』があるため、かなりハードルは高くなります。つまり、1科目でも合格点に満たない場合は、ほかの科目でどれだけ優秀な点数を取っても不合格となってしまうのです。

税理士試験は時間をかけて1科目ずつの合格を目指すことができるのに対して、公認会計士試験は全科目一括合格を目指さなくてはならないため、よく「税理士はマラソンタイプであり、公認会計士は短距離走タイプ」の試験であると言われています。

宅地建物取引士(宅建士)

宅地建物取引士(宅建士)は不動産取引のプロフェッショナルです。不動産取引には実に様々な法律が関わっているため、素人が判断する事が難しく専門知識を持った宅建士の存在が必要不可欠になってきます。その為、不動産業を営むには1つの事業所につき、5人に1人は宅建士を置かなくてはならないと法律で定められているのです。

また宅建士には資格を取得していなければ取り扱うことができない独占業務というものがあります。それが「重要事項説明書面への記名押印」「重要事項説明書面内容の説明」「37条書面(契約書面)への記名押印」の3つです。この独占業務を行うことができる宅建士は常に需要がある仕事だと言えるでしょう。

宅建と簿記の相性

4科目ある試験科目の中で、「税金その他」の分野で簿記の知識を活かすことができるでしょう。

実は宅建資格は不動産業界のみならず、金融業や、一般企業でも資格取得で得た知識を生かすことができます。受験するにあたって、特別な条件や資格も必要なく誰でも受けることが可能なので、是非挑戦しておきたい資格です。

宅建の合格率と試験内容

宅建の合格率は約15%です。

宅建士の資格試験は毎年10月の第3日曜日に行われます。

宅建士の資格取得試験科目は大きく分けて「権利関係」「宅建業法」「法令上の制限」「税金その他」の4つになります。

社会保険労務士(社労士)

社会保険労務士(社労士)は、労働保険や年金、健康保険などの公的な保険業務や労働管理の相談、各種書類の作成などが主な仕事となっています。会社の中では、総務や人事を担当していく上で大変重要な役割を果しています。

社労士は独占業務があるほど専門性が高く、一般企業の中でも資格保持者がいないために外部の社労士事務所に委託している会社は多いです。そのため、企業内で社労士資格をアピールすれば、昇給や昇進、更には他社からの引き抜きなどかなり優遇されることになるでしょう。

社労士と簿記の相性

簿記資格で得られる知識は企業の財務や経理、会計といった部署で役立つものがほとんどですが、社会保険の手続きなどは社労士の仕事に直接関わってくることであり、簿記資格と社労士資格を併せ持つことで、経理業務のみならず、総務や人事の仕事も行えるようになることから仕事の幅が格段に広がるのです。

社労士の合格率と試験内容

社労士の合格率は約6%です。

持っていると大変有利な社労士資格ですが、難易度は非常に高く、受験資格にも一定の要件があります。試験は毎年8月の第4日曜日におこなわれているので、資格取得を考えている人は、しっかりと学習計画を立てて、挑戦した方が良いでしょう。

中小企業診断士

中小企業診断士の主な仕事といえば、企業の経営状態を分析、現状を的確に把握し、経営に関するアドバイスを行うなどのコンサルタント業務が中心となります。そのため、企業の経営資源である、(人・金・物・情報)に関わる知識が総合的に必要となってきます。

税理士や社労士といった特定の業務にのみ特化した専門知識だけでは、カバーしきれない部分を補うという役割を担っているのが大きな特徴といえるでしょう。

中小企業診断士と簿記の相性

経営に関するアドバイスを行うという点ではお金や税金に関する知識が必要ですし、経営状態を分析するということは、簿記資格の知識がそのまま活かせることになります。

また、行政機関や金融機関との間に立って、調整や相談を行うこともあるため、簿記資格で得た知識を充分に発揮できるでしょう。

試験科目では「財務・会計」に関して日商簿記2級程度の知識が必要であると言われています。たくさんの科目に多くの勉強時間が必要となる中小企業診断士の資格では「財務・会計」で簿記の知識が丸ごと活用できることは大きなメリットとなります。

中小企業診断士の合格率と試験内容

中小企業診断士の合格率は約20%です。

数字だけ見ると難易度は高くないように見えますが、2次試験では論文があることや合格基準が厳しいということなどから、難関試験の一つとなっています。

試験科目は7科目あり、一度に合格する必要はありませんが、いずれの科目も40%以上、更に合計で60%以上の正解率が必要です。

因みに2次試験は1次試験通過者のみが受験資格を持ち、10月の記述と12月の面接によって行われます。試験の難易度もかなり高いため、資格を取得することでかなりの評価を得ることができるでしょう。日商簿記検定2級を取得された方は、中小企業診断士を目指してみてはどうでしょうか。

国際会計検定(BATIC

最後にご紹介するこの、国際会計検定(BATIC)はいわゆる士業系の国家資格とは少し違うもので、あまり聞きなれない、あるいは全く知らないという方もいらっしゃるかと思います。

このBATICとはBookkeeping and Accounting for International Communicationの略称で東京商工会議所が主催している検定試験になります。

国際という言葉からも分かるように。英語で会計に関する知識を問う資格で英文会計簿記の知識を習得できるものです。

ここ最近は企業のグローバル化が目覚ましく、日本にあっても親会社が海外にある、あるいは、日本からの海外進出を積極的に行っているなどといった話もそう珍しいことではなくなってきました。

今後は企業側としても国際的な会計基準を採用する所が増えてくるのではないかと言われていますので、昇進や転職にも有利に働くことになるでしょう。

国際会計検定の試験内容

BATICの試験は英文簿記(400点満点)と国際会計理論(600満点)の2つのスコアで採点されます1000点満点というところからTOEICを連想させる方もいらっしゃるのではないでしょうか。受験の目安としては、日商簿記検定2級取得もしくはTOEICのスコアが730点以上の人が多く受験されているようです。

この試験は特に受験資格はありません。また、スコアによる検定試験であるため、合否を気にすることなく受験することができます。つまり、何度か受験することによってスコアを上げていくことで、簿記能力と英語能力の二つをアピールする事ができるのです。

英語にある程度の自信があって、海外展開を考えている企業に勤めているなど機会のある人は是非挑戦してみてください。

まとめ

ここまで、簿記資格と合わせて取得するのがおすすめの資格をいくつかとりあげてみましたが、関心のある資格はありましたか。

ここで簿記とのダブルライセンスにおすすめの資格をまとめておきましょう。

簿記のダブルライセンスにおすすめの資格
  • ファイナンシャルプランナー(FP)
  • 税理士
  • 公認会計士
  • 宅地建物取引士(宅建士)
  • 社会保険労務士(社労士)
  • 国際会計検定(BATIC)

いずれの資格も、今後の需要が益々高くなるのではないかと言われている人気の高い資格であり、難易度も高いものがほとんどで、簡単に取得できるものではありません。

今回紹介した資格の中には、受験資格のあるもの、試験範囲が多岐にわたっているものなどいずれも難関資格と呼ばれているものが多く、1から始めるには相当な時間と労力を必要とします。ですが、簿記資格を学んだ時の知識が活かせる部分もあり、必ずしも取得不可能な資格ではないのです。

簿記資格は経理や会計処理、財務分析に役立つ資格ですが、今回ご紹介した資格と併せて取得することで信頼性が高まり、活躍の場が確実に広がります。

また、士業に繋がる国家資格は、退職や定年後の人生にも必ず役に立つことと思います。

もし、この記事を読んで、少しでも興味が湧いた資格が見つかれば、是非とも積極的に挑戦してみてください!

監修 資格LIVE編集部
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