賃貸不動産経営管理士の将来性は?国家資格化するって本当?

賃貸不動産経営管理士は、ここ数年で受験者の数が何倍にもなっていて人気も高くなっている資格ですが、国家資格化に向けた動きがあるのをご存知でしょうか?

この記事では賃貸不動産経営管理士の将来性を国家資格化の観点から考察していきます。

賃貸不動産経営管理士について

賃貸不動産経営管理士とは、賃貸住宅の管理をきちんと行なう事が出来るだけの知識や技能を持っている専門家のことをいいます。

賃貸不動産経営管理士の資格は将来において国家資格化しようという流れになっており、国家資格になる事で試験の難易度が上がることが予想されています。

難易度のアップにより資格取得が難しくなると考えられる事から、今のうちに資格を取っておこうとする人が増加しています。

賃貸不動産経営管理士の仕事について

賃貸不動産経営管理士の仕事は大きく「管理受託契約」「賃貸借契約」の2つに分ける事が出来ます。

  • 管理受託契約

管理受託契約とは、重要項目の説明を不動産の所有者(オーナー)にする事や、記名・押印の仕事となります。

不動産における管理受託契約は、不動産の所有者から管理会社に不動産の管理の依頼をする場合に締結する契約の事で、この契約に対しての所有者と管理会社の間の取り決めの重要な項目を所有者に詳細をきちんと説明して、互いに納得した上で締結しなければなりません。

  • 賃貸借契約

賃貸借契約とは、不動産物件を借りている借り主にに対して管理について説明し、敷金や家賃の管理をする事が仕事です。また、賃貸借契約の更新時に更新用の書類を作成・交付する事も仕事の一部です。さらに、賃貸契約の終了時や解約時に契約に基づいた様々な事項に対する交渉や契約履行の確認契約履行の執行を促す事等も仕事になります。

大抵の場合、賃貸借契約の終了時や解約時に物件の現状復帰が契約に組み込まれているので、契約履行をして貰うのですが、この時はトラブルが多いシチュエーションになります。

敷金の返還についてもトラブルになり易いシチュエーションで、現状復帰が出来ない場合はその分の費用を敷金から捻出する交渉を行なう為、スペシャリストとしての進化が問われる場面になります。

いつ国家資格化するのか

以前より賃貸不動産経営管理士の資格の国家資格化に向けての活動は継続的に行われていましたが、国家資格化する日程は未定のままです。

しかし、2007年から国家資格化に対しての取り組みが開始され、2011年度に国土交通省による賃貸住宅管理業者登録制度の創設があり、国家資格化の検討会議が開催されています。

さらに2020年の試験では、出題数の増加難易度がアップしていることから、国家資格化に向けて準備が進んでいると考えられます。

2021年6月に新法が施行される

国家資格化は未定ではありますが、新法(「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」)はすでに閣議決定、公布がされています。(参照:国土交通省HP参議院HP

あとは施行されることで国家資格となります。
予定では政省令に記載されるのが2021年3月、そして法体系に組み込まれて2021年6月の施行で国家資格とみなされるという流れになります。(参照:賃貸住宅管理業務、将来的に賃貸不動産経営管理士に一本化

国家資格化を目指す取り組み

先ほど述べたように、2007年から賃貸不動産経営管理士に対する国家資格化に向けて、様々な取り組みが行なわれて来ました。

これまでも「知的財産管理技能士」や「FP技能士」などの民間資格が国家資格になるということはありました。

2017年以降に国家資格化へ本格的に取り組み始めていますが、国家資格になるためには高いハードルを越えなければならないのが実情です。

討議会議が開催されて国家資格昇格を目指す

「賃貸住宅管理業者登録制度に係わる検討委員会」を国土交通省が開催して国家資格昇格への3度の検討会議を開催しています。

第一回は2015年10月、第二回は2016年1月、第三回は2016年2月に10名以上の委員の参加により「賃貸住宅管理業者登録制度に係わる検討委員会」が開催されています。

国家資格化実現検討会の発足

2007年に複数の業界団体によって「賃貸不動産経営管理士協議会」が発足し、この協議会が「賃貸不動産経営管理士の国家資格化の為の検討会議である「国家資格化実務検討会」(仮称)として、2017年3月6日に初会合が開催されました。

「国家資格化実務検討会」は1名の弁護士を含めた8名程で編成されています。

賃貸住宅管理業者登録制度を一部改正

国土交通省は「賃貸住宅管理業者登録制度」の一部を改正し、賃貸住宅管理業務にルールを設定させたり、賃貸住宅の管理適正化のための資格者に対して設置を義務化しました。

これらの改正での特定の業務の付与は、賃貸不動産経営管理士が近い未来に国家資格化されるであろうと判断される1つのり有になっています。

国家資格化のための課題

2007年から賃貸不動産経営管理士の国家資格化への取り組みは始まっていましたが、現在においても未だに民間資格であるのは乗り越えねばならせない課題があるのです。

試験内容の変更

今まで行なわれていた資格試験は、民間資格であるが故に難易度が低く、国家資格取得レベルの難易度ではない事があげられます。

この問題は2020年の試験から改訂される事が明示されていて、出題数や試験時間が変更される事が決定しています。

  • 出題数
    40問→50問
  • 試験時間
    90分→120分

これにより国家資格試験と同様のレベルになる予定なので、第一の課題はほとんどクリアになると予測されます。

法律に規定される必要がある

賃貸不動産経営管理士が国家資格として認定される為には国会において法律に規定される事が原則になります。

現状では国土交通省の賃貸住宅管理業者登録制度において定められているのみで、国家資格になっている他の不動産関係の資格の様に法律での規定はされていないのです。

法律で規定されるためには、法案をあげて国会に通してくれる政治家の存在が不可欠で、この課題に対応してくれる政治家が出現しない限りいつ国家資格化されるのかは名言できないところです。

国家資格化によって将来性はアップする?

近い未来に国家資格化すると噂されている賃貸不動産経営管理士の資格ですが、国家資格化によって資格の価値は格段に上がると予想されます。

ここでは、国家資格化することで賃貸不動産経営管理士の将来性にどのような影響を及ぼすのかを説明していきます。

知名度が高くなる

賃貸不動産経営管理士の資格が国家資格になる事で、国が認めていると言う事を名刺等に表記して公に知らせる事が出来るため知名度も高くなります。

こう言う資格で国家が認めているということを認識してもらう事で、資格の存在自体を脳にインプットしてもらえるのです。

一言で「賃貸不動産経営管理士」と伝えられても普通の人はピンと来ないかもしれませんが、名前の前に国家資格と付くだけで箔が付き、覚てもらえる確率も上がるでしょう。

信頼性のアップ

民間の資格と比較すると国家資格は世間一般の信頼度がとても高いものになるのは、どの資格を見ても間違いない事実です。

例え同じ名前の資格であっても、民間と言うレッテルよりも国家資格と言うレッテルになる事で、聞く人の印象もだいぶ違う物になるのは明白なのです。

賃貸不動産経営管理士の資格が国家資格になると、有資格者に対する信頼や賃貸不動産経営管理士の仕事に対する信頼度が非常にアップする事になります。

資格の受験者が増加する

賃貸不動産経営管理士の受験者・合格者推移

現状で国家資格化されるであろうと世間の評判になっている事から、昨年の受験者数はうなぎ上りで2万人を越える過去最高記録を更新しました。

国家資格となれば高い人気を誇る資格となる事から、賃貸不動産経営管理士試験の受験者の数がますます増加する事は予測出来ます。

この背景には国家資格化する事で、試験の難易度が上がる事を見越しての事もありますし、民間のうちに取得しておこうとする動きも有るからです。

 

まとめ

最後に、賃貸不動産経営管理士の将来性についてまとめておきましょう。

賃貸不動産経営管理士の将来性
  • 未定ではあるが、新法が施行される2021年6月に国家資格化される可能性が高い
  • 国家資格化によって知名度が高くなると予想される
  • 信頼性もアップする
  • 受験者数も増え、人気が上がる

賃貸不動産経営管理士の資格が国家資格になりえる可能性は高いですが、まだいつになると言う明言は出来ない状況です。

ただ、試験の難易度が上がり試験時間も変更されたり、賃貸不動産経営管理士協議会による国家資格化実務検討会の開催など、国家資格に対する着実な取り組みがなされている事から、国家資格になる可能性はとても高いと考えられます。

まだ民間資格である今のうちに資格を取得しておく事は得策であり、この資格の為に勉強する事は将来役立つ可能性が高いと言えます。

気になった方はぜひ、資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか。

監修 資格LIVE編集部
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