今回は「Mr.Jimmy」さんの賃貸不動産経営管理士の合格体験記を元に合格する秘訣に関してご紹介します。
はじめに・・
前年度に、管理業務主任者の資格を取得して以降、何らかのスキルの幅を広げたいということで、今回ご紹介する賃貸不動産経営管理士の資格を取ることにしました。
資格を取得したのは、2019年11月17日の試験です。
仕事もかなり忙しかったのですが、実はこの前の週には某マラソン大会を出走して、3時間40分台で完走、さらに次の週はマンション管理士試験を控えているという、非常にタイトな中で受験しました。さらに前月は前年不合格のリベンジとして、宅建士の試験も受けています。
そんな状況で、また賃貸不動産管理士は過去最低の合格率であった年でしたが、合格点29点に対して、自己採点34点で無事合格することが出来ました。
どのような環境で資格取得を目指したのか、具体的に記載したいと思っています。
賃貸不動産経営管理士を目指したきっかけ
上記に記載した通り、私は同じ年の翌週にマンション管理士の受験をしています。マンション管理士の試験勉強をしていた時に、その先生が賃貸不動産経営管理士について講座をされてらっしゃいました。
賃貸不動産は、マンションやアパートが多く、設備や法律など、マンション管理士や管理業務主任者とカリキュラムが被ることもあり、講師をされていたのだと思います。
加えて、サブリース問題の社会問題化により、必置資格としての重要性もあることから、近々国家資格化して難化する可能性もあることも言われていました。さらにその兆候として、2020年度の試験からはこれまでの40問1時間半から、国家資格化している不動産資格同様、50問2時間にグレードアップされるということも前情報でありました。
この資格の親和性と、今後の時代背景を加味した場合、取得しておくのがいいかなと思ったのがそもそもこの資格を目指したきっかけでした。
勉強方法について
マンション管理士で通信講座を取っていたため、カリキュラムは全く違いますが、賃貸不動産経営管理士はテキストのみで勉強しました。
さらに、2019年は、前年不合格となった宅地建物取引士を再度受験したこともあって、宅建士終了後の2019年10月20日以降、忙しい合間を縫って、賃貸不動産経営管理士を目指すことにしました。
ということもあり、以下記載するのは、不動産資格を勉強したことがあることが前提の記載になります。不動産資格は賃貸不動産経営管理士が初めてという場合はもしかしたら当てはまらない可能性もあります。
まず、勉強すべきポイントを決めました。
その当時マンション管理士の講師がガイダンス的に賃貸不動産経営管理士の講座をYouTubeで無料公開しているのを見て、その時に「まずは宅建や主任者等不動産系の受験経験がある方は、まず過去問をやってください。わからなくてもいいですので、まずはレベル感を把握すること、また解けなくてもいいので、どこが分からないか明確にしてください」といわれていました。
なるほど、テキストもそこそこに、過去問をやるのか…と。
ここに違和感を若干覚えながらも、言われた通り過去問をやってみます。
過去問は、賃貸不動産経営管理士のHPに掲載されており、そこからPDFをダウンロードしてきて解いてみます。合格点は年によってまちまちなため定かではないですが、65-70%程度だったかと思いますが、一度解いてみると、なんと合格点に行かない…という事態です。
これはマンション管理士や宅地建物取引士を勉強していて設備や法律系は分かるけど、被っていない賃貸不動産のサブリースや管理受託、証券化業務、賃貸住宅管理業者登録制度そのものが分からないため、勘で解こうにも当たらないというところにあります。
この勉強の仕方で「どこが分からないか明確にする」ことが分かり、他の不動産資格にないところを集中的にやればいい事が分かりました。
そこからテキストを読むことにします。私の場合は、紙の書籍ではなく、PDFデータの書籍を、iPadに入れて読み書きするスタイルでやってきているので、前年の管理業務主任者から継続して、その手法を今回も取り入れます。
ちなみに、この当時の私の選択肢としては、「データとして販売している本」という一択になり、誰のどの本が良いという選択肢はありませんでした。後々から、紙の本を購入して、合法的にいわゆる自炊をすればいい事に気づくのですが…
そんな一択しかない選択肢の中で、当時データとして販売されていたのが、いろいろと探した結果、TAC出版の『賃貸不動産経営管理士の教科書』でした。AMAZONで見ても比較的人気書籍でもあったので、これがPDFで手に入るのは非常にラッキーでした。

テキストは、知らないところだけを中心に、とにかく読みました。わからないところはマーカーと、別紙でまとめることで、振り返りやすくしておきます。
PDFデータだと、分からない文字は簡単に検索で見つかるので、索引を見てあれどこに書いてある記事だったかな…という検索に時間が掛かる紙媒体よりもはるかに有利なため、短期間学習においては効果を発揮します。
そこで、学習は過去問でできなかったところ、すなわち賃貸不動産経営管理士独自の出題のところのみを勉強します。
そんな形で足らないピースを埋めていく感じです。
時間の使い方について
冒頭で記載した通り、10月~12月頭までは不動産関連の資格が目白押しです。そんな中で3つの資格と、マラソン大会にエントリーしてしまっているので、すべてを合格で乗り切るには、時間をどうやって取るかが非常に大事になります。
また、私の場合は昨年のこの時期は会社に22時までいる時もあったりしたので、時間をどうやって捻出するかに尽きてしまいます。
宅建士終了から、賃貸不動産経営管理士までは当日を入れて28日です。そこから逆算していかないといけない現実もあります。
平日は、睡眠時間を最低6時間とすると、当時は会社自宅の行き帰りで3時間、仕事で最低10時間、残り5時間です。
休日は、睡眠時間は少し確保で8時間とすると、食事の時間を朝昼晩で2時間、家族との時間を2時間取ったとすると、12時間残されています。
この時間からどれだけ学習の時間に充てられるかを考える必要があると思います。
平日の通勤で歩行や駅までの自転車通勤を除いた100分を、賃貸不動産経営管理士のテキストを見る時間に充てます。こういう場面ではiPadに入れたテキストが勉強に重宝します。そして平日の夜は1時間半~2時間はマンション管理士に充てる形でした。あとは睡眠に充てるか、勉強後の余暇に充てるかです。
休日は少し時間があるので、この時期は最低8時間を勉強時間に確保しました。残りは家族との時間や、マラソン大会に向けてのトレーニングです。勉強は賃貸不動産経営管理士とマンション管理士のバランスを取りながらでしたが、6:4か5:5ぐらいだったと思います。
結局は時間に余裕がない場合は、如何に時間をそこに割けるかを自問自答しつつやるしかないのかなと思います。資格は競争であり、他のライバルがいる中での相対であるため、勝っていかないといけない現実があります。そこにいかに向き合えるかだと思います。
最終的にこの年はフルマラソンも完走して、賃貸不動産経営管理士にも、昨年落ちた宅地建物取引士にも合格しました。
ちょっとスケジュールを無茶した中での合間に挟まれた賃貸不動産管理士試験でしたが、ここまでタイトにしなくても、もう少し時間を広げて、集中して資格に向き合えば合格は必ずできると思います。
ただし、集中するのも初学者の方でも半年から1年の間にした方がいいと思います。また、あれもこれも、と不安が募るだけなので、集中して、1冊のテキストに決めて、繰り返しやるのが合格への近道だと思います。受験される方は、自らの道を信じて進んでください。

執筆・監修 Mr.Jimmy
普段はベンチャー企業の財務や経営企画部門で働いていますが、兼業で不動産関連業務や執筆、企業コンサルをしたりしています。プライベートではマラソンや旅をしたりするのが好きで、旅先でiPadを有効利用して受験勉強したりしていました。あとはお酒が好きなので、勉強の後のお酒が楽しみに頑張っていました。