この記事では、働きながら3ヶ月の勉強期間でFP2級に資格合格した「おり」さんの実体験を交えながら、独学勉強法や、勉強時間や勉強スケジュールなどを解説していきます。
「FP2級」の資格取得を目指す社会人の方に必見の内容です!
FP2級と3級の違い
FP2級と3級では、以下の3つの点が異なります。
- 受験資格
- 出題範囲と問題形式
- 受験料
FP2級と3級の受験資格
<受験資格まとめ>
FP2級 | FP3級 |
|
FP業務に従事している者・または従事しようとしている者 |
FP3級は誰でも受験可能ですが、2級は上記の表のどれか1つを満たしていなければ受験することができません。
私は大学生2年生のときにFP3級を取得していたので、社会人1年目でも2級を受験することができました。
実務経験がない方は、AFP認定研修を受けると約1万円以上の費用と時間がかかってしまうので、3級を取得することがおすすめです。
出題範囲と問題形式について
FP2級と3級の出題範囲は大きくは違いませんが、2級の試験では3級の内容に以下の項目が追加されます。
<2級出題範囲に追加される項目>
追加される科目 | |
ライフプランニング | 中小法人資金計画 |
タックス |
|
相続・事業承継 |
|
FP2級は3級に比べて、より実務で役に立つような知識が出題されます。
また問題形式も2級と3級では、少し違いがあります。
<問題形式の違い>
出題形式 |
問題数 |
試験時間 |
||
3級 |
学科 |
マークシート |
60問 |
120分 |
実技 |
マークシート |
|
60分 |
|
2級 |
学科 |
マークシート |
60問 |
120分 |
実技 |
記述式 |
|
90分 |
合格ラインはいずれも60%。
FP2級と3級では、学科試験の選択肢の数や実技問題がマークシートから記述式になるといった違いが出てきます。
全体的に難易度がグッと上がるので、しっかりと対策をしておく必要があります。
受験料について
2級と3級では受験料が異なります。
<受験料まとめ>
学科 | 実技 | 合計 | |
3級 | 3,000円 | 3,000円 | 6,000円 |
2級 | 4,200円 | 4,500円 | 8,700円 |
2級3級ともに学科・実技のどちらかが不合格になってしまった場合は、次の試験で合格科目のみ受験免除となる制度があります。
不合格となった科目をもう一度受験するときは、また受験料が発生します。
FP2級に独学で合格した勉強方法
私がFP2級を受験したのは、社会人1年目のとき。
限られた時間で効率よく勉強するために、以下のことを繰り返し行っていました。
- 参考書を読む
- 過去問を解く
- 間違えた問題を参考書で復習
- 過去問を何度も繰り返し解く
参考書を1回ひと通り熟読した後、過去問題集に取りかかります。
FP試験は過去問からの類似問題がかなりたくさん出題されるので、過去問を解くことが合格への近道!
過去問を解いて、間違えた問題はどこが違っていたのか参考書で確認します。
過去問題集に間違えた問題をチェックしておくと、次やるときにどこを間違えたのかひと目で分かりますよ。
過去問題集ひと通り解いたら、②〜④を繰り返します。
特に実技試験は記述となり、より実践的な計算問題が出題されます。
過去問を繰り返し解いて、問題に慣れておくことが重要です。
過去問題はさかのぼりすぎると法律や制度が改定されていて現在とは異なる場合があるので、5年分を目安に解くのがおすすめです。
▼私が使用した教科書、問題集
参考書:みんなが欲しかったFP2級の教科書
出版社 : TAC出版

過去問題集:みんなが欲しかったFP2級の問題集
出版社 : TAC出版

FP2級の独学勉強スケジュール
私は、試験3ヶ月前から勉強をはじめました。
FP2級の試験は年3回(1月・5月・9月)ありますが、9月の試験で合格するために、会社の新入社員研修が落ち着いた6月頃から勉強をスタートさせました。
まずはFP2級の参考書を読むことからはじめました。
FP3級と2級の大まかな内容はそこまで違わないのですが、参考書を開いてみたものの内容がまったく入ってこない・・・
それもそのはず、私がFP3級に合格したのは2年も前のこと。
正直まったく内容を覚えていませんでした。
試験勉強をはじめて1ヶ月は、参考書の内容を理解することに必死でした。
試験2ヶ月前になり、ようやく過去問題集に取りかかりました。
しかし参考書を一度読んだだけでは知識は定着しておらず、問題を解いても間違いばかりでかなり焦りました。
「過去問を解く→間違えたところを参考書で復習」
というのを繰り返して勉強しました。
やっぱり知識を定着させるには、手を動かすことが1番!
参考書を読むばかりではなく、まったく分からなくても問題を解いてみることが大切だと感じました。
過去問は5年分ほど解きました。
過去問に取りかかりはじめると、ついつい全問解いたときの点数が知りたくてどんどん新しい過去問に取りかかりがち。
しかしその方法だと間違えた問題を忘れていってしまうので、全問通しで解くのは程々にして、間違えた問題を重点的に復習しました。
ちなみに過去問はFP協会などで無料で印刷することができますが、無料のものは答えのみで解説が書いていないことが多いです。
自分は良いと思ったテキストを、1冊買うことをおすすめします!
FP2級合格までの勉強時間
私はFP2級合格までの3ヶ月間で勉強した時間は
- 平日:1〜2時間
- 土日:2〜3時間
仕事をしながらの試験勉強だったのでなかなか時間が取れず、通勤時間やお昼休憩などのスキマ時間を使って、コツコツ勉強していました。
といっても毎日ではありません。
1日のスケジュール例
3ヶ月間の合計勉強時間は
平日:2時間 × 66日 =132時間
土日:3時間 × 24日 =72時間
合計:約204時間
FP2級合格までに必要な勉強時間は一般的に150〜300時間といわれているので、だいたい真ん中くらいの勉強時間ですね。
私の場合、FP3級の知識をほとんど覚えていない状態からの勉強だったので合格までに3ヶ月かかりましたが、3級を取得してそれほど時間が経過していない人や勉強時間をたくさん捻出できる人は、もっと早く合格することも可能だと思います。
FP2級合格までにかかった費用
私は独学で勉強していたので、かかった費用は
テキスト代 2冊で約4,000円
受験料 8,700円
合計12,700円でした。
独学での試験勉強は、時間を自分でしっかり管理しなければいけませんが、その分費用を抑えられるのが最大のメリットです。
FP2級が役に立つ仕事
FP2級を持っていると、金融・不動産といった業界での就職が有利になります。
特に保険会社では、入社後にFP2級の取得を勧められることが多いので、金融業界への就職を考えている人は、持っておいて間違いない資格です。
私は大手生命保険会社に勤務していますが、入社後の研修が終わるとすぐにFP2級の勉強をさせられました。
またFPとしての実務経験を積めば、独立開業するということも可能です。
ただしその場合はFP2級だけではなく、より専門性の高い知識が学べる1級まで取得を目指しましょう。
まとめ
FP2級は独学でも取得が可能です。
忙しくて勉強時間が取れない人でも3ヶ月ほどあれば、十分合格ラインに達することができると思います。
FP3級の知識がそのまま使えるので、2級と3級は続けて取ってしまうのがおすすめです。
FP2級は金融・不動産業界の仕事で役立つ以外にも、税金や相続など家のお金に関することの知識が身につきます。
勉強したことをそのまま自分の家計管理にも応用できるので、主婦や子育て中のママは取っておいて損はない資格ですよ。
独学での取得は不安な方は、通信講座サービスなどを利用してみるのもいいかもしれませんね。
執筆・監修 おり
2人の子供を育てるフルタイムワーママ。生命保険会社に勤務。仕事と家庭の両立に苦戦しながら、なんとかフルタイムで仕事を続けている。FP2級の知識を仕事と家計管理の両方で活用し、育休中に年間100万貯金を達成!
Twitter:@ori2mama