【行政書士・合格体験記】知識ゼロからのスタートで合格!合格するための試験問題のポイント、参考書などを紹介!

この記事では、行政書士の資格取得を目指すことになった「yumi」さんの行政書士の合格体験を元に、行政書士試験や問題内容を解説していきます!

行政書士試験について

 まず私は独学ですが、法学部を卒業しています。ただし、法学部出身の方ならお分かりになると思いますが、大部分の法学部生は法律学のいろはもわかぬまま卒業してしまいます。私もそんな一人であり、法律の知識などほぼゼロからスタートしたといっても過言ではありません。このため、これからご紹介する勉強方法は、初学者の方にも参考になるものと思います。

 行政書士試験は、憲法・行政法・民法・会社法・商法の法令科目と、法令以外の一般知識の問題が出題されます。また、法令科目は短い記述問題も含まれており、不安定な知識では対抗できません。

 これから紹介する方法は「簡単に」とか「短時間に」というような、簡単に試験に受かる技術を紹介するものではありません。しっかりと時間と労力をつぎ込んで、確実に試験に合格するためのポイントを絞った勉強方法を紹介します。何事も急がば回れ、地道な努力こそが試験合格のための近道と言えるのではないでしょうか。

行政書士試験の勉強方法について

 行政書士の試験範囲はかなり広範です。しかし、出題数の多い科目と少ない科目があり、多く出題される科目に力を注ぐ方が効率が良いのは明らかです。具体的にいうと、民法と行政法です。この2科目さえ完璧と言えるほどにしておけば、行政書士試験も恐れるものではなくなります。

参考書と過去問集

 まず、勉強を始めるために用意するものは、①判例六法②判例百選③司法試験用の択一試験の過去問集④行政書士試験の参考書と過去問集の4つになります。

判例六法について

 よく見落とされがちなのが六法全書です。参考書によっては、条文が適宜掲載されている物もありますが、六法を見ないで法律系の資格試験に挑むこと程無謀なことはありません。

 参考書で一つ法律を勉強したら必ず六法で条文を引き、関係する条文はすべて確認しましょう。

 法律問題は、条文の文言に沿って解決されます。このため、過去問の答えのみを暗記する場合とくらべて、正解となる理由根拠も含めて覚えることができるため、応用力をもった知識を詰め込むことができるのです。

 また、条文と同時に有名判例も確認することができる判例六法を購入すべきです。判例も覚えることができますし、判例の掲載量が多いところほど議論になりやすい箇所です。議論の多い箇所は試験でも頻出傾向にあるのは間違いありません。

 私は、参考書で条文が出てきたときはもちろん、択一の過去問を解くときも、一問答え合わせをしたら必ず根拠条文を判例六法で都度確認し、判例六法にマークを付けていました。次の機会に六法を確認した際に「この条文・判例は前にも確認したんだな」ということがわかり、試験に出題されやすい判例を把握することができるからです。

②判例百選について

 判例百選も見落としがちですが、絶対に確認すべき参考書の一つです。もちろん、全科目を舐めるように細部まで読んだ方が良いことは言うまでもありません。しかし、やはり効率的に勉強するためには、部分的に確認するとの方法も模索すべきです。

 私の行った方法は、択一を解いて正解を確認したときに載っている判例で、百選掲載のものがあればそれを確認しに行くというものでした。こうすることで、重要度の低い判例は省くことができますし、問題で出題される判例百選の解説には、その他の有名判例の解説も付随的に載っているため確認でき、効率的に覚えることができます。

 また、少しは時間が確保できるという方には、物量の多い民法や行政法ではなく、憲法の人権編と民法の家族百選を確認すべきです。憲法は毎年3問程度出題されますが、参考書に載っている解説や過去問の少なさを補うために百選を使用して3問を確実に採りに行くイメージです。

 民法の家族法は出題傾向が強い部分ですが、判例理論としてはほぼ固まっており百選掲載判例以外の論理はほぼ出題されません。このため、出題されるかもわからない長い参考書を読み続けるよりは百選を確認した方が圧倒的に効率的です。

 このような、理由から百選は確認すべきですが、過去問として出題され解説に載っている判例だけ、全部読むとしたら憲法の人権編と家族法のみに留めるということを認識しましょう。

③司法試験用の択一試験の過去問について

 法律科目は、司法試験の択一試験の過去問を使用すべきと思います。行政書士試験は問題レベルとしては司法試験の択一と遜色ありません。この点、行政書士試験の過去問集の解説は不十分なものが多く、なかなか法律問題を理解する事が困難になります。司法試験の過去問であれば横断的な問題が出題されており、尚且つ解説が詳細に記載されているものが多いです。加えて、この詳細な解説を何回も読み込むことで、配点の高い記述式にも対応することができます。記述式は、判例理論を聞いてくる問題が多く、特に有名な判例理論はなるべく省略されていないものを読むことが大切にであって、択一を解くと同時覚えてしまうぐらいまで読み込みましょう。

 また、実際の過去問も司法試験の過去問を解くべきだと思います。司法試験も行政書士試験も問題のレベルは一緒と述べましたが、試験時間が行政書士試験の方が長いです。

 つまり、同じレベルの問題をより短時間で解くことが求められているのが司法試験です。司法試験の時間感覚で行政書士の試験を解くことができれば、余裕をもって問題を解くことができます。私自身も、本番の行政書士の試験では、確認の意味も込めて2回問題を通しで解き、かつ時間が30分以上余りました。


④行政書士試験の参考書と過去問集について

 行政書士試験の参考書は解説は簡単なものを購入の方がいいかと思います。参考書で簡単に各科目の解説を確認して、考え方を学び、直ぐに問題を解き始めることを意識しましょう。

 また、前述のように、過去問対策は司法試験の択一試験の過去問で代替します。このため、行政書士の過去問では一般知識のみを解き、それで十分と割り切りましょう。簡単な解説と過去問を解いておけばそう簡単には足切になる点数を取ることはありません。むしろ、一般知識の勉強時間を抑えて、法律科目の勉強時間を確保する意識が大切です。

実際に使用した参考書

 私が使用していた司法試験の択一の過去問は、辰巳研究所の「短答過去問パーフェクト」という書籍の、民法2分冊・行政法2分冊・会社法を購入し、合計で6回繰り返しました。

 また、行政書士の参考書としては「出る順 行政書士 直前予想模試」で一般知識のみを繰り返しました。判例百選に関しては、私は1年かけて準備しましたので、憲法・行政法・民法(総則・物件、債権、家族法)を確認しましたが、時間のない方は、都度確認と憲法人権編と家族法で十分かと思います。

勉強方法と目安

 法律学は「原則と例外の学問」と言われます。例外に飛びつくのではなく、まず原則論をしっかりと抑えましょう。また、試験に狙われるのは、皆が悩む問題です。過去問を解く中で、混同しそうな問題点や判例をしっかりと区別することがポイントになります。

 法律の択一試験の勉強方法は、時間が許す限りひたすら繰り返します。過去問は、これと決めた過去問集を最低3回、できれば6回は回すことを目標にします。1回目は、わからなくても間違っても良いので、時間をかけて六法と百選と解説を都度確認し、ひたすら解き進めます。その後は、何回も繰り返していき、間違った問題はチェックつけて、繰り返すたびに間違えが減ったかを確認します。3回繰り返した時点で残った間違えたチェックがある部分が、どうしても覚えられない苦手な部分です。4回目に入る前に、この間違った箇所だけもう一度解きなおし、それでも間違った問題はいつもより時間をかけて解説や参考書を確認します。このように、しっかりと知識を上塗りして、ゆるぎないものへとしていきます。

 また、繰り返す中で間違った問題箇所の解説には、他の参考書で調べた事を自分で追記して、自分だけの解説にしていきます。こうすることで、試験の直前に確認するべき箇所を作っていくことができるのです。

まとめ

 行政書士を含め、法律の資格試験は時間をかけて勉強するということは絶対に必要です。

 ただ、間違った勉強方法をおこなうことは避けるべきですし、いつまでも参考書を読んでいるだけでは知識として定着しません。やるべきことを決めて、早めに問題を解くことが何より重要だと思います。

 長い道のりも、一歩ずつ着実に進めて、確実に合格をつかみ取りましょう。

監修・執筆 yumi
福岡県出身の20代後半女性です。県内の大学を出て、学部は法学部法律学科を卒業しました。卒業後、法律とは全く関係のない事務職として働いていましたが、自分が学んだ学問を活かしたいと考え、独学で法律学の勉強を開始しました。元々、学部卒のため知識としてはゼロからのスタートでしたが、行政書士・宅地建物取引主任者の資格を取得することが出来ました。現在は産休中ですが、企業の法務部門として学んだ知識を実務で活かしております。