【仕事の種類は1,000種類以上!】行政書士の仕事内容とは?1日の業務内容、スケジュール、やりがいなどを解説!

今回は「行政書士」の仕事内容について、業務内容や仕事内容の違い、1日のスケジュール、行政書士のやりがいなどを行政書士「上野吉隆」さんに解説をして頂きました。

記事解説

行政書士 上野吉隆

高校を卒業後、自衛隊でヘリパイロットとして、また訓練企画等を担当しながら勤務し在職中に私立の経営情報学科を卒業。自衛隊在職中に行政書士、日商簿記2・3級、FP技能士検定2・3級、第1種衛生管理者などを取得した経験がある。現在は行政書士として遺言・相続、交通事故(後遺障害申請)、帰化・在留許可申請などを専門としている。

行政書士の業務について

行政書士の仕事とは

 行政書士の仕事は、1,000種類以上あると言われていますが、多くの種類の仕事があるだけで、その仕事を依頼してもらうには、その業務の経験と知識を認めてもらわなければ、依頼をしてもらえません。

つまり、行政書士の仕事は、多く仕事の種類があるということであって、多くの種類の仕事があるからと言って、仕事が簡単に依頼されるということではありません。

行政書士の仕事は、他の士業である司法書士、社会保険労務士などの仕事のように専門特化した仕事であると認識されていない場合がほとんどで、その仕事が行政書士の専門家として受託する仕事であると認識してもらわなければ仕事として成立しません。

では、法律上、行政書士の仕事として定義されているのは、官公署に提出する書類の作成、その他権利義務又は事実証明に関する書類の作成及びその代理行為と相談業務となっています。

少し硬い表現になっていますが、これは、行政書士法第1条の2、第1条の3に記載されている内容であり、行政書士は、県庁、市役所等の公共機関に提出する申請書類や権利義務等に係る書類の作成を仕事として行うことができるということです。

また、その書類を依頼者から依頼を受けて代理提出も行政書士法第1条の3に記載されているため代理人としても業務を行えます。

仕事として記載されている法律上の業務内容は、主に書類作成が行政書士の仕事ですが、書類作成だけではなくそれに関連する代理行為及び相談業務も認められています。

このように、世の中には行政機関への申請及び権利義務等の多くの種類の書類があるために、行政書士の仕事は、1,000種類以上あるといわれる所以がここにありますが、専門家としての行政書士の仕事として認識されている仕事は、どのくらいあるのか実情は不明です。

では、書類作成業務は、行政書士のみしかできないでしょうか?

行政機関への申請を代理して提出することを除いて、会社員であれば、通常の業務の中で色々な種類の書類を作成し仕事をしていると思いますが、報告書、稟議書等の作成を行政書士に報酬等を支払い依頼し作成してもらうでしょうか?

やはり、自分で作成するのが普通だと思いますが、行政書士の仕事として依頼をしてもらうには、依頼者ができない専門性が必要であり、かつその行政書士が確実にかつ効果的にできるなどの能力に対する信頼がなければなりません。

司法書士や社会保険労務士等は、その資格を取得する段階でその専門性を取得していますが、行政書士の場合は、行政書士の資格を取得後に行政官庁への申請方法や権利義務等の多くの仕事についての専門的知識などを自分で取得しなければなりません。

そのため専門性のある仕事をそれぞれの行政書士が選択して日々、その専門性を高め、依頼人からの信頼を高める努力し、依頼者から信頼してもらうことで仕事として成立すると思います。

では、具体的な業務の内容についてはどのようになっているのでしょうか?

具体的な仕事の内容について

仕事の一般的なスケジュール

行政書士の一般的なスケジュールは、それぞれの行政書士によって違いますし、業務の形態によっても相違があると思います。

行政書士の業務の形態としては、行政書士のみを専業としている場合行政書士業務以外の仕事をしていて主な仕事が行政書士の仕事でない場合とに大きく2つに分けることができます。

主要な業務が行政書士でない場合としては、税理士事務所が代表的な例としてあげられます。

税理士事務所の業務内容は、税務関係以外にクライアント先を代理して申請書類を提出する必要があるためクライアントに代わって、必要な書類作成等の行政書士業務を行います。

では、業務依頼をいきなり受託することもありますが、普通、最初は、依頼者からの相談から始まります。

最初、依頼者は、依頼者ではなく相談者であり、業務に関する相談をすることにより、相談者は、行政書士の申請等の依頼業務内容等の説明からこの行政書士に依頼しても大丈夫であるかを確認し、そして信頼し依頼をします。

いきなり依頼者になる場合は、ほとんどが知り合いからやクライアントの紹介による時だけと思います。

しかし、多くの相談者は、事務所に相談に来た時点で7~8割は、依頼することを考えて相談に来ていることは間違いないと思います。

次に依頼を受けた後は、依頼の申請等の準備を始めますが、依頼人に対する業務進行状況等の中間報告を行いながら、必要書類の収集・作成を準備していきます。

この準備段階において、個々の業務内容が依頼者の事情や申請内容等により違う場合がほとんどであり、全く同じ依頼であることがほとんどないため、申請等の業務が効果的かつ確実に終了できるための情報収集・検討等を綿密かつ慎重に行う必要があります。

特に風俗申請、建築関係などは、事前調査及び申請等がうまくいかなかった場合は、賠償問題に発展します。

風俗においては、病院等の近くでは開業することができない等の制限があるため、内装等の工事が始まる前に、十分に周辺を調査し開業できることを確認することが重要です。

これを怠り、工事が始まった後に開業できないことが判明した場合には、その工事費等の賠償責任を問われることになります。

建築関係については、申請が通らない場合は、国及び県の許認可がおりていないため建築の仕事をすることができません。

このため、これも大きな賠償問題に発展します。

最後に、事前の十分な申請等の準備が完了したら、その書類を依頼人に渡すか若しくは代理人として申請等を行い、そして業務を完了します。

業務の種類にもよりますが普通は、このサイクルで1つの業務が基本的に行われていき、1日の業務は、いくつかの業務のそれぞれの段階が組み合わされ、1日が進んでいきます。

1日のスケジュールは、いくつも業務が重なることにより忙しくもなります。

この場合は、朝早くから夜遅くまで仕事をし、状況によっては土日も仕事をすることになります。

では、具体的な仕事の内容について記載したいと思います。

具体的な仕事について

行政書士は多くの種類の仕事があるためそれぞれの行政書士は、専門とする業務をいくつか持っています。

専門以外の業務を依頼された場合は、受託する場合と他の行政書士を紹介若しくは依頼しますが、特別な事情がない限り依頼を断ることができませんので受託することが多くあります。

私の専門は、遺言相続、交通事故(後遺障害)等が専門ですが、特に交通事故業務について記載したいと思います。

■交通事故業務とは

交通事故業務において行政書士ができる業務は、後遺障害申請の業務だけです。

後遺障害申請業務は、弁護士以外で代理人として業務をすることができるのは、行政書士だけになります。

行政書士の専任業務と言ってもいいですが、後遺障害申請だけの知識だけでは、この業務の専門家とは言えません。

交通事故の相談は、後遺障害申請についてのみだけでなく、事故の過失割合から賠償責任等の相談などの多岐にわたり、それに応じなければならないため、多くの知識を習得する必要があります。

例えば、業務にできない賠償交渉についても、弁護士等に関する事項、その費用の対応要領又はその他の方法等について十分に熟知することが必要となります。

また、交通事故の後遺障害申請業務に必要な医療機関における検査及び診断書等の書類・対応要領の知識も必要です。

他の行政書士の業務も申請等の要領のみだけの知識では、専門性を持ったとはならず、他の有効な申請方法に関する知識も備えておかなければなりません。

最後に・・・行政書士のやりがいとは

行政書士の仕事のやりがいは、それぞれの行政書士によって違うとは思いますが、私は、社会への貢献がありかつ依頼人のためになっていることだと思っています。

人間の幸福感は、自己の欲求が満たされる時であり、他者から感謝される時だと、私は思います。

行政書士の仕事も社会に役立っており、依頼人から感謝される時が「やりがい」につながると思います。

つまり、どんなに面倒で申請等が難しい業務であっても、申請要領や業務内容等に違法性がなく、業務が円滑かつ効果的に終了した後に依頼人から感謝される時に「やりがい」を感じます。

記事解説

執筆・監修 上野吉隆(行政書士)

高校を卒業後、自衛隊でヘリパイロットとして、また訓練企画等を担当しながら勤務し在職中に私立の経営情報学科を卒業。自衛隊在職中に行政書士、日商簿記2・3級、FP技能士検定2・3級、第1種衛生管理者などを取得した経験がある。現在は行政書士として遺言・相続、交通事故(後遺障害申請)、帰化・在留許可申請などを専門としている。