【徹底解説】行政書士の独学勉強法、テキストの選び方、試験対策、勉強する順番とは?

行政書士試験は司法試験や司法書士試験のように受験者の上位数%を合格させるという試験ではなく、発表されている一定の点数を取れば何人でも合格する試験なので、割と身近な試験という色彩が強く法律系資格のファーストステップとして受験される方も多いです。ここではそのような行政書士試験にいかにして独学で合格するかの戦略について解説していきます。

行政書士試験独学勉強法

行政書士試験は司法試験や司法書士試験のように受験者の上位数%を合格させるという試験ではなく、発表されている一定の点数を取れば何人でも合格する試験なので、割と身近な試験という色彩が強く法律系資格のファーストステップとして受験される方も多いです。ここではそのような行政書士試験にいかにして独学で合格するかの戦略について解説していきます。

勉強する順番

行政書士試験は基礎法学と4つの法律さらには、一般知識で構成されています。予備校ならば、カリキュラム通りに勉強を進めていけばよいのですが、独学の場合には勉強する法律の順番を決めなければなりません。スケジュールの組み立て方を間違うと合格からは遠のいてしまいます。ここでは、おすすめの勉強の順番について解説していきます。

まず、法令と一般知識という大きな2つの分野がありますが、必ず法令から取り組むようにしてください。

一般知識は法令が終わった後に短期間に勉強すれば十分です。

なぜかというと、一般知識というのは、きわめて広い範囲から構成されており、どこから出るのか分からないというのが現実です。このような一般知識に大きく時間を割いて、試験の主体である法令を勉強できないということになれば合格することはできません。法令から勉強を始めるようにしましょう。

法令は、基礎法学、憲法、行政法、民法、商法(会社法)からなっています。まずは民法から学習するようにしましょう。民法は出題数も多く、身近な話題で勉強していけるので法律の初学者の方にとっては出題される法律の中で一番理解しやすい科目です。また、ボリュームもあるので早めにマスターしておくことをおすすめします。あらゆる法律科目の基礎となるのが民法です。

民法の学習が終わったら行政法に取り掛かりましょう。行政法は単体の法律ではなく、いくつもの行政に関する法律の総称のことです。そのため最初は戸惑うことが非常に多いです。

しかも、行政書士というだけあって行政法は得点の過半数を占めるほど多く出題されます。法律初学者の方には、複雑なので民法を最初におすすめしましたが、民法以上に力を入れなければならないのが行政法です。

まずは、行政法に含まれる法律を1つ1つクリアしていき、あまり細かいところまで踏み込まないのが得策です。出てくる法令の基本知識をしっかりと押えればかなり得点できるはずです。

行政法が終わったら、憲法と商法はどちらを先に勉強しても構いません。好きな方から勉強するようにしてください。ただし、どちらの法も必ず勉強してください。捨て科目を作ってはいけません。試験ではよくあと1問の差で合否が分かれることがあります。配点が少ないからといって勉強しないようなことはしないでください。

基礎法学は、法律ではなく法律の基礎知識全般なのでテキストを読んでおけば、細かな法律の勉強で法学の下地はできているのでそれほど力を入れなくても大丈夫です。

法令科目が終わったら、復習を繰り返しながら、その一方でそれほど時間を割かなくても良いので一般知識の勉強をしておきましょう。テキストには出そうなところや基礎知識は必ず書いてあるので、それをおさえておけば十分です。繰り返しますが、一般知識は範囲が広すぎるので、深追いしないようにしましょう。

ここまでをまとめると勉強する順番は民法→行政法→憲法・商法→一般知識

となります。この順番で勉強することが独学では、特に初学者の方には重要です。

記述式の対策

行政書士試験においては、民法と行政法で記述式問題が出題されます。長い文章を書くのではなく、指定された事案に関連する法律の基礎知識を40字程度で説明する問題形式です。しかし、法律の知識を40字程度の短い文章で説明するのは、長い文章を書くことよりも難しく技術と知識が必要になります。

独学の場合、テキストや問題集には必ず問題が掲載されているし、記述問題専門のテキストも出ているので、必ず記述式の対策を行うようにしましょう。時期としては行政法の勉強が終わったあたりで始めるのが一番良いです。

最初はなかなか書けないと思いますし、それが普通ですので焦る必要はありません。もしわからなければ、解説と答えを読んで、何が問われていたのかを明確にするようにしましょう。そしてただ読んで終わりにするのではなく、3回ほど答えを書き写すようにしましょう

手間がかかるように思われるかもしれませんが、このような地道な作業が特に独学では合格するために必要になります。何度も書いているうちに文章のスタイルというものも自然に身についてきますし、問題の意図を見抜く力も知らないうちに養われてきます。

記述式の勉強ではさらに、1回やってしまった問題でも何度も解いて実際に書いてみるようにしましょう。何度でも復習することにより、知識が万全のものになりますし、記述式への苦手意識というものがなくなってきます。

記述式の勉強は必ず時間を取って毎日するようにしてください。そうすることによって自分のレベルをどんどん上げることができて、択一式などにも応用がきくようになります。

さらに、記述式が難しいし面倒だからといって捨てることは絶対にしないでください。記述式問題の配点はきわめて大きいですので、これを捨ててしまうと合格することはできません。

テキスト・参考書・問題集などの選び方について

テキストはいろいろなものが出版されていますが、どれでもよいと考えて簡単に購入することは、独学の場合してはいけません。必ず本屋で実物を手にとって内容を確かめて自分に合うものを購入するようにしましょう。インターネットではレビューもいろいろ載っているので参考にしても構いませんが、レビューの良いテキストイコール自分に合うテキストと考えるのは危険です。もし実際に読んでみて合わないテキストであったならば、無駄な出費になってしまいます。必ず実物に目を通すようにしましょう。

さらに、たいていのテキストは数冊にシリーズ化されていて、法令、一般知識、問題集などに分かれていると思います。これを全部最初に買うのはやめておきましょう。途中でそのシリーズが自分に合わないと判明したときには、また他のテキストを購入しなければなりません。少しずつ買うのなら金銭的ダメージは最小限で済みますが、シリーズ全部を買っていると、このようなテキストは値段が高いので大きな出費となってしまいます。

また、1つのシリーズで決めたのならば、そのシリーズで最後まで通すようにして、他のシリーズも買うようなことはやめておきましょう。数冊の同じジャンルの本を勉強するよりも、1つのシリーズを覚えるくらいまで読み込む方がはるかに効果的です。いくつものシリーズを買いあさるようなことだけはやめておきましょう。

まとめ

ここまで独学での勉強方法を述べてきましたが、独学の良さは自分で好きなようにカリキュラムを組み、好きなテキストで勉強できるというところにあります。また、予備校の講義を視聴したりする時間をテキストの読み込みや暗記に使うこともできます。

行政書士試験で一番大変なのは、やはり記述問題です。これを解けるようになる見通しがつけば、合格はかなり近い所にあるということができます。さらに、いかに時間をかけずに一般知識を勉強するかというところも大事です。

今まで述べてきたことを参考にして、自分なりにアレンジして合格するように勉強してください。

■監修者から一言

行政書士試験対策は、市販のテキストもたくさん販売されていて、自分に合ったテキストを探して、独学で勉強することも可能です。

予備校に通う時間がない方や費用を抑えたい方におすすめです。独学は、マイペースで学習できる分、自己管理が大切になってきます。試験までの間、勉強のモチベーションを持ち続けることが必要です。

法律初学者にとっては、最初は、法律用語に慣れる必要もあるため、基礎法学をしっかりと学んだ上で法令科目に進んだ方がよいでしょう。

法令科目の勉強中、根拠法令については、時間がある限り、六法で条文を確認しておくことをおすすめします。根拠法令を条文からきちんと確認することで、知識がより確実に身につきます。こうした勉強方法は、無事に合格し、行政書士となった後も、役に立ちます。

独学の良さを生かして、ぜひ、自分なりの勉強方法で合格を勝ち取ってください。

監修 石井麻里(行政書士)

兵庫県三田市で開業している行政書士。2017年に行政書士登録。
主に相続・遺言、ビザ申請や帰化申請、HACCP(食品衛生)など幅広く取り扱う。

執筆 ネコ好き資格マニア

国立の外国語学部ロシア語専攻を卒業後、行政書士資格、司法書士資格を取得
司法書士として法律事務所に在籍後、
現在は受験知識や法律知識を活かしてWEBライターとして活動中

Twitter:@aaron31192826