【飲食店経営者による解説!】飲食店の開業のために必要な2つ資格の取得方法とは?

今回は飲食店開業にスポットを当て、実際に飲食経営をしている「ま、いっかけん」さんに、飲食経営に必要な資格について解説して頂きました。将来飲食店を経営されたい方、興味がある方にに必見です!

「ま、いっかけんさん」プロフィール

 

精肉業経験30年の傍ら、株式会社代表取締役、合同会社代表社員、個人事業。飲食店経営の経験を生かし、起業・ビジネス・飲食店・マネー系の記事執筆を行う。

 

飲食店を開業するために必要な2つの資格。食品衛生責任者と防火管理者の資格の取得の方法を解説しました。飲食店開業のためには食品衛生責任者の仕事は絶対必要なので必ず取得していきましょう!

飲食店開業に必要な資格は?

「自分の飲食店を開きたい」

と思っても、特別な資格が必要なんでしょうか?

「調理師免許を持っていなくても開業できるの?」

と疑問を持つかもしれません。

ですが、飲食店のための資格の取得は意外と簡単です、誰でも簡単な講習を受けるだけで開業できます。

飲食店の開業に必要な資格は1つで大丈夫。状況によって2つの場合も・・・

飲食店に必要な資格は最低1食品衛生責任者」の資格のみです。

食品衛生協会が主催する講習会を受講すれば一日で取得できます。

さらに、開業するお店の状況・規模によっては「防火管理者」の資格が必要になります。

こちらも各自治体の消防局の講習会を受ければ、1日ないし2日で資格が取得できます。

意外? 飲食店開業には調理師免許は不要

『まがりなりにも飲食店を始めるなら調理師免許が必要なんじゃないの?』

と思うかも知れませんが、調理師免許は必要ありません。

ちなみに調理師免許自体はマークシート方式で、60点以上取れれば合格できます。

しかしながら調理師免許には受験資格があり、

2年以上の飲食店の実務経験が必要です。

未経験の人がいきなり調理師免許は取れません。

飲食店は調理師免許がなくても開業できるのです。

飲食店開業に必要な資格・食品衛生責任者の資格取得方法を解説

飲食店開業のために絶対に必要な食品衛生責任者の資格取得方法を詳細に解説していきます。

食品衛生責任者とは

食品衛生法にもとづき、飲食店や喫茶店など、調理営業は食品の販売を行う店舗、施設には食品衛生責任者の選任が義務付けられています。

食品衛生責任者になるには、各都道府県の市区町村の食品衛生協会が主催する食品衛生責任者養成講習会に参加する必要があります。

食品衛生責任者の受講が不要の免許

食品衛生責任者の資格を前職で取得している場合は再受講は不要です。

また、日本のどこでも資格を取得していたら、違う地域で開業する場合でも適応されます。

また以下の有資格者は食品衛生責任者の受講は免除になります。

  • 医師、歯科医師、薬剤師、獣医師ならびに大学等において医学、歯学、薬学、獣医学、畜産学、水産学又は農芸化学の課程を修めて卒業した者。
  • 栄養士
  • 管理栄養士
  • 調理師
  • 製菓衛生師
  • 食鳥処理衛生管理者
  • ふぐ調理師
  • 船舶料理士
  • 食品衛生監視員
  • 食品衛生管理者
  • 食品衛生指導員もしくはその経験者

食品衛生責任者養成講習会を受けるには?

食品衛生責任者の養成講習会は各都道府県の各市区町村の食品衛生協会が主催しています。

食品衛生協会のホームページで日程を確認し、事前の予約が必要になります。

予約方法なども各自治体の衛生協会で違うので、チェックしてください。

どの地区の講習会も新型コロナ感染を防ぐために、定員が削減されているので、予約開始になるとすぐに予約がうまってしまうので、前もっての受講をおすすめします。

食品衛生責任者の資格取得のタイミング

飲食店を開業する前に、開業する店舗の図面を書いて事前に保健所の相談を行う必要があります。

そこで、図面に不備がある場合保健所職員に指摘してもらい修正します。

保健所の相談なしに設備を作ってしまって、作り直しになると手間と費用がかかり、場合によっては開業予定日に間に合わなくなるので必ず相談が必要です。

その際に、食品衛生責任者の講習の日程を確認して受講予約をしておきましょう。

食品衛生責任者養成講習会の受講費用

商品衛生責任者の講習の受講費用は6000円から10,000円(税別)になります。

各市区町村の食品衛生協会で費用が異なるので事前のチェックが必要です。

また、お釣りを用意してない場合もあるので、金額通りのお金を準備してください。

食品衛生責任者養成講習会当日に必要なもの一覧

食品衛生責任者養成講習会当日に必要なものは以下の通りです。

前述の通り、受講料、テキスト代など、各講習会、会場で状況が違うので事前に確認してください。

  • 受講料(お釣りのないように準備)
  • 筆記用具(簡単なテストがある場合があります)
  • テキストをいれる袋か鞄。
  • 土足厳禁の場所の場合上履き・スリッパ
  • 昼食の用意
  • 感染予防のためのマスク

食品衛生責任者養成講習会時間・内容

食品衛生責任者養成講習会は約6時間の講義となりほぼ丸1日の受講になります。

地域の場合

受付が9:30からはじまり10:00から午前中の講義。

昼に1時間の休憩を挟んで午後の講義が始まり17:00に終了となります

昼食は各々でとるので、お弁当の用意、会場周辺の飲食店の確認しておきましょう。

講義時間・内容スケジュールは各講習会で違うので、確認をお願いします。

衛生法規約2時間

公衆衛生学約1時間

食品衛生学約3時間

また地域によっては講義の理解度と知識の定着を確認するため簡単な試験を行う場合があります。

そのために筆記用具が必要になります。

注意!食品衛生責任者だけでは営業できない。営業許可書が必要

資格は食品衛生責任者の免許の取得だけですが、保健所から飲食店の営業許可書を取得することが必要です。

先の【食品衛生責任者の資格取得のタイミング】でも解説した通り、事前に開設する店舗の図面を持って保健所に相談する際に、営業許可書申請必要書類食品衛生責任者の資格を証明するものを提出します。

完成した店舗を保健所職員に確認検査をしてもらい、問題がなければ営業許可書の交付がされます。

保健所職員の検査で問題が出た場合、施工をやり直さなければなりません。営業許可がおりないのでその間は営業もできません。

施工費用がさらにかかり、営業ができないので現金も入ってきません!

そんな事態にならないように、図面を持っての保健所での事前の相談が重要になります。

場合によって飲食店開業に必要な防火管理者の資格の取得方法

次に、店舗の規模によっては必要になる防火管理者の資格取得方法を解説します。

防火管理者の資格が必要な店舗の規模

防火管理者が必要な防火対象物を飲食店で使用する場合は防火管理者の免許が必要になります。

東京消防庁のホームページによると、飲食店での防火管理者が必要な防火対象物は項目2に該当します。

https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/office_adv/jissen/p04.html

劇場・飲食店・店舗・ホテル・病院など不特定多数の人が出入りする用途(特定用途)がある防火対象物を「特定用途の防火対象物」そのうち、防火対象物全体の収容人員が30人以上のもの。

従業員を含め店舗の中に30人以上を収容する場合に防火管理者の資格が必要になります。

また防火管理者が必要な規模のテナントに入る場合は、収容人数が30人以下でも資格が必要になります。

防火管理者の資格には甲種と乙種があり。

飲食店で店舗面積が300㎡以上だと甲種防火管理者、300㎡未満だと乙種防火管理者の資格が必要になります。

なお甲種防火管理者を取得している場合は、乙種防火管理者の資格を取得する必要はありません。

防火管理者の資格を取得するには?

防火管理者の資格を取得すには、防火管理講習を受講する必要があります。

防火管理者講習を受けるには二通りの方法があります。

  • 各市町村の消防局、消防署で開催している講習会。
  • 一般財団法人日本防火・防災協会が主催している講習会。

防火管理者の講習会は地域によって開催される数にばらつきがります。

都会は開催される数も多いですが、地方になると開催される数が少なくなります。

事前に調べておいて、飲食店がオープンする前に着実に受講できるように準備しておきましょう。

ほとんどの市区町村の主催の講習会の受講対象者は、市区町村に住んでいる人か勤務している人になります。

他の市区町村の住民は受講できません。

また、各講習会でメール、FAXなど予約方法が変わるので確認してください。

もし飲食店を開く市区町村での受講が難しい場合は、日本防火・防災協会の主催する他の地域での講習会に参加する必要があります。

https://www.bouka-bousai.jp/hp/lec_info/index.html

日本防火・防災協会の主催する講習会では開催地以外の都道府県の人も受講できます。

しかし、そのための移動費・宿泊費など余計な費用と時間がかかってしまいます。

地元で受講できるように、事前に確認しておきましょう。

なお、防火管理者の資格をとると、全国共通で使用できるので、場所を移転しても再受講の必要はありません。

防火管理講習に必要な費用

市区町村の防火管理者の講習会自体は原則無料ですが別途テキスト代が必要です。

テキスト代は各自治体でまちまちですが3,000円~8,000円(税込)となります。

日本防火・防災協会の講習会の受講料(テキスト代、終了書、諸経費を含む)は甲種が8,000円(税込)乙種が7,000円(税込)となります。

また、日本防火・防災協会の講習会の場合はネットで予約し、事前の入金が必要になります。

防火管理講習会当日に必要な持ち物や準備

講習当日に必要な持ち物は以下の通りです。

  • 受講料やテキスト代(お釣りがいらないように正確に準備)※事前入金の場合は不要です。
  • 顔写真つき本人確認書類
  • 筆記用具
  • テキストを入れる袋や鞄
  • 土足厳禁の場所の場合上履き・スリッパ
  • 昼食の用意
  • 感染予防のためのマスク

当日は、防火訓練の実践を行いますので、動きやすい服装で会場入りしてください。

防火管理者講習会の講義内容と日程

防火管理者の講習会は乙種では5時間で丸1

甲種では10時間で丸2かかります。

大まかなスケジュールは

9:30から受付がはじまり、10:00から午前中の講義。

12:00から1時間の休憩をはさみ、16:30から17:00までが午後の講義になります。

防火管理者講習会の講義内容

■乙種の場合

  • 乙種防火管理者の講義内容
  • 防火管理の意義・及び制度
  • 火器管理、施設・設備の維持管理
  • 防火管理に係る訓練及び教育
  • 防火管理に係る消防計画

の中の基礎的な知識および技能を学びます。

■甲種の場合

  • 甲種防火管理者の講義内容
  • 防火管理の意義・及び制度
  • 火器管理、施設・設備の維持管理
  • 防火管理に係る訓練及び教育
  • 防火管理に係る消防計画

の中から具体的な知識および技能を学びます。

注意!防火管理者の資格だけでは駄目。防火対象物の使用開始の届出が必要

防火管理者の資格を取得しただけでは、店舗を使用することはできません。

営業する店舗=防火対象物のある消防署への届け出が必要になります。

新たなに工事を行う場合は【防火対象物の工事等の計画の届出】が必要です。

居抜き店舗で飲食設備がある場合でも、レストランから居酒屋へなどの使用形態が変わる場合でも【防火対象物の工事等の計画の届出】、使用を解す時は【防火対象物の使用開始の届出】が必要になります。

これも消防用設備に不備があると審査が降りず施設も使用できません。

防火対象物の計画の届出】の時に事前の管轄の消防署への相談が不可欠になります。

最後に・・・

資格はとるのは簡単!お店は誰でも開ける!でも続けるのは難しい・・・のが飲食経営で思うところであります。

食品衛生責任者と防火管理者の資格の取得方法を詳細に解説しました。

資格のとるのは簡単で、お金さえ出せば飲食店は誰でも始めることができます。

参入障壁が少ないので、気軽にお店を開くことができます。

しかしながら、数年のうちに多くの飲食店が閉店します。

始めるのは簡単、でも続けるのは用意なことではありません。

ここが一番飲食店を成功させるポイントで、飲食店経営者が一番苦心するところです。

まとめ

飲食店経営の資格まとめ
  • 飲食店経営するには「食品衛生責任者」、また条件によっては「防火管理者」の資格が必要
  • 従業員を含め30人以上を収容する飲食店は防火管理者の資格が必要
  • 資格取得だけではお店は開けない!営業許可書や防火対象物の使用開始の届出などの申請も必要!

設備の大きさや、テナントである場合などで、資格管理者の区分が変わってきます。

新型コロナ感染対策により、いずれの講習会も人数制限があり、予約受付が開始されるとすぐに定員に達してしまうようです。

飲食店を立ち上げると決意した時から、資格取得も前もって計画に組み込んでおくことをおすすめします。

新型コロナの影響で閉店する店舗が目立っています。

ピンチはチャンスという言葉もありますが、これから飲食店を考える人にとっては格安でいい物件取得できる絶好の機会だったりもします。

スタートで躓かないためにも、「食品衛生責任者や「防火管理者」の資格を余裕を持って取得しておきましょう。

執筆・監修 ま、いっかけん

精肉業経験30年の傍ら、株式会社代表取締役、合同会社代表社員、個人事業。飲食店経営の経験を生かし、起業・ビジネス・飲食店・マネー系の記事執筆を行う。子供の頃からのエンタメ好きで映画・ドラマ・漫画の考察記事も人気。

Twitter:@maikka0511