【合格体験記】一級/二級建築士の合格までの体験を紹介!製図問題の試験勉強の取り組み方とは?

今回は、一級/二級建築士の資格を取得した「かすは」さんの体験を元に合格する秘訣をご紹介していきます。

建築士を目指したきっかけと合格までの体験

私の父が建築の事務所を開設しており、幼少期から仕事を手伝ったりして建築には馴染みがありました。

高校を卒業して、建築の専門学校へと通い、2級建築士は卒業と同時に受験資格を得られましたし、専門学校で二級の試験対策をしていただいたので、試験は全員受けるものだと思い、何も考えず卒業した年に受験しました。

ちなみに、建築士試験は、学科(『計画』『環境・設備』『法規』『構造』『施工』の5科目)と製図(実施)試験で、学科試験に合格すると製図試験を受けられる仕組みです。当時は、学科試験に合格すると有効期限が次の年(合計2回)までありました。

二級建築士の学科については、会社の休み時間中は、一問一答になっている問題集を、帰宅後は2時間程度テキストと問題集で毎日欠かさず勉強しました。専門学校での試験対策もあり、学科は難なく合格することができました。

製図試験は、仕事の残業で忙しかったのもあり、なかなか勉強できず、また製図試験は時間との勝負なので、コツを掴めないまま受験に挑み、1年目は落ちました。

2年目は、1年目の試験時の時間ロスになった部分への対処を考えましたので、楽に合格できました。

一級建築士については、最初は、取る気は全くありませんでした。

ただ、父の跡を継ぐことを頭に入れはじめていたため、受験可能になった年の1年目はなんとなく市販のテキストと問題集を買って読んでいました。

しかし、二級建築士よりも比べ物にならないほど専門的な内容になっており、本を読んでもほとんど理解できなかった記憶があります。

特に、構造については木造以外の計算も出てくるため、公式の意味を理解することすら難しかったです。

1年目の学科は、『計画』以外は全て合格点の半分にも満たずに落ちました。

2年目、人間の頭は本当に不思議なもので、最初は理解できなくても2回目チャレンジする時は、どう処理したのかかなりの内容を理解できるようになっていました。

学科試験直前は、過去問10年分をひたすら毎日解いてました。

建築士試験をはじめ、殆どの国家試験は合格点が定められているわけでなく、合格率から定めるため、毎年合格基準点が変わります。試験は残酷なもので、2年目は予想点数では合格の判定が出ていましたが、実際は合格点に1点及ばず不合格になりました。

2年目は心身共にかなりの労力を削られたため、また勉強するだけの体力と時間はあるのか、もう諦めようか、周りにこんな悩みを打ち明けられる人がいなかったのでネットで相談したこともあります。

今年を最後にしようと思い、3度目の受験。

3度目の試験対策として、新たに総合資格学院というスクールの模擬試験にも何度か参加するようにしました。

試験の結果、各スクールの出した予想合格点には数点足りず、もう諦めようと思い、試験のことは考えず、仕事や趣味に打ち込むようにしました。

しかし、学科の合格点が発表された日、総合資格学院の模擬試験の担当者から電話があり、合格点と同じ点数で合格していることが判明しました。

その電話では、製図試験まであと1ヶ月ほどしかないので短期の製図コースを開催しますので、いかがですか?とお誘いもありました。

10万円程だったので、(スクールで学科から受講すると80万円ほどです)試しに受けてみようと、9月に入ってから受講しました。

仕事の時間の都合上、短期クラスだけでは受講が難しかったので、別クラスと掛け持ちで受けさせてもらえるようにスクール側が対応してくださり、空いた時間を見つけては、スクールに通ったり、自宅でわからないことは担当の先生にメールで質問したり、親切にしていただきました。

製図試験本番では、時間内に図面が完成しましたが、所定の面積はクリアできていてもプランの動線上では都合が悪いようなミスをしてしまい、スクールの担当者ではない先生からは、あなたの合格は厳しいとはっきり言われました。

そのため、来年の製図のためのスクールの費用を確保することも頭に入れはじめました。

合格発表の日、スクールと担当の先生から、合格してたよ。と連絡がありました。自分でもまさかと驚きました。

後で聞いたところ、1ヶ月の短期クラスで合格したのは私1人だけだったそうです。

試験内容と一級建築士と二級建築士の学ぶ範囲の違い

二級建築士の建てられるものが、建築基準法で詳しく定められており、木造やRCS造などに分けられ、建てられる階数や面積の限度が決まっています。

建物高さ13m以下、軒高9m以下の建物が二級で建てられる範囲になってきます。

そのため、試験内容はこの範囲になります。

製図試験も、木造の住宅(もしくは店舗併用住居)の設計を出題されることが主です。

1級建築士は、全ての建物の設計に携われることになるため、全ての科目の出題範囲が広がり、内容もより詳しく、専門用語も増えます。

製図試験は、学校、図書館、美術館などの公共施設の設計になります。

勉強方法について

勉強時間、勉強スケジュールなど

私は上記でも書いたとおり、専門学校である程度、建築全般の知識や受験対策をしていただいたので、二級建築士は半年前から、1級建築士は最低でも1年前から取り組みました。

(スクールでも通常は1年前から開校されているようです。)

私の場合は何度か落ちたので、結局は数年かけて合格する形になりましたが、全ての試験は一発合格を狙って勉強に取り組むことをおすすめします。

どの資格試験にも言えることですが、数年後に受けるつもりで受験対策すると、得た知識が時間と共に抜け落ちたり、勉強期間が伸びた分気持ちもだれてしまい、最終的に目標すら見失ってしまうことにもなりかねないようです。

一級築士も含め、殆どの資格試験は、年度毎に法改正があったり、私が一級建築士を受けた時は、ちょうど環境・設備という科目が、計画と分かれて追加されましたので、そういうことも考えると一気に勉強して一発合格を狙った方がトータルで考えても金銭的にも精神的にも負担が少ないと思います。

それから、なんとなく勉強して毎回受験しては落ちることを繰り返す人が私の知り合いにいましたが、どうやら落ちる癖がついてしまうようです。

また、毎年スクール代だけ払って仕事が忙しくてなかなか行けず、毎年不合格になる方も多くいました。

職場にとっても建築士が増えることはメリットがありますし、職場と相談して、試験前だけでも勉強時間を確保させてもらえるようにすることをお勧めします。

私の場合、仕事や地域活動の役員も引き受けていましたので、試験勉強は通勤時間や休憩時間など隙間の時間を見つけては勉強時間にあてるようにしていました。

また、試験前の大切な時は、プライベートな趣味や活動はお休みして勉強時間に割り当てました。

通信講座やスクールなどのメリット、デメリット

独学では、お金が実質テキスト代だけになり、とても安く済みますが、文字の羅列だけで理解するのにかなりの時間と労力がかかります。

質問が容易にできるような人やサイトを見つけるのが勉強も捗り、効率がいいと思います。

スクールはお金がかかる分、専門知識のある先生方に直に質問でき、その分早く答えが見つかり、理解度も深まると思います。

せっかく授業を受けるのだから、ただ授業を聞くだけでなく、自宅での課題に取り組んだ時に自分でしっかり考えること、疑問点を次の授業に持っていくことが深い理解につながると思います。

オススメの参考書や試験対策のコツなど

学科試験は、最初は広く浅く理解することも大まかな内容を把握するために大切ですが、その後、2回目、3回目と内容を復習する時は、出来るだけ理解度を深めることが大切だと思います。

そのため、過去問を解いた後は、解説を読んで深く理解し、少しでもわからないことがあったら徹底的に調べることが大切です。

二級建築士に関しては、私は資格スクールの出している参考書と問題集、過去問、一問一答で事足りました。

上記にも書いたとおり、専門学校で二級建築士対策の授業を行なってくださったのもあるかもしれません。

私が一級建築士に合格したのが10年前なので、今の試験と多少差はあるかもしれませんが、一級建築士の学科対策は、参考書や問題集に合わせて、

法規のウラ指導の通りに、法令集に色ペンでチェックを入れて読みやすくしたり、

構造対策には、構造力学のツボ、構造設計のツボというテキストを熟読しておきました。

また、過去問に加え、音声教材が付属している『合格物語』(現:合格ロケット)も通勤中などに活用してました。

上記のウラ指導では、製図の対策もやってくださり、質問にもメールで答えてくださるので非常に有難かったです。

また、建物は街中にはどこにでも立っているので、試験で得た知識の目で工事現場を眺めたり、既存の建物を見て想像するようにしていました。

製図に関しては、一見長時間ですが、プランを考えてそれを図面化するので、時間配分を間違えると図面完成まで辿り着けなくなります。

最後に

多くの課題に取り組み、プランや図面の描き方に慣れておく方がいいです。

また、素早く作図するコツを知ることも重要になってくると思います。そのためにプランを出来るだけシンプルにすることも作図の手間を減らすことにも繋がります。

具体的に例をあげると、よく使う柱の型板やスケールの縮尺にカラーの油性マーカーでチェックを入れたり、型板は製図版の上では張り付いて扱いにくいので、両面テープで粘着させて手に貼り付けて使えるようにしたり、試験中に探したり迷ったりする時間をできるだけ削るような工夫を考えました。

製図試験は一見長時間ですが、プランを考えてそれを図面化するので、時間配分を間違えると図面完成まで辿り着けなくなります。いかに効率よく時間を使えるかが鍵になると思います。

執筆・監修 かすは

何事も熱しやすく冷めやすい性格で、手を付けて辞めたものは多数。社会人になって始めたバイオリンとピアノだけはいまだに継続中。(バイオリンに関しては歴10年以上)アンサンブルをアマチュアのメンバーで演奏会をするのが今の夢です。