【合格体験記】理学療法士に一発合格!科目別の対策や勉強スケジュールなどを紹介!

今回は現役理学療法士の試験を一発合格した「CHAL」さんの合格体験記を元に試験対策や合格する秘訣をご紹介していきます。

理学療法士を目指した理由

物心ついた頃から始めていたバスケットボールがきっかけで、何かスポーツに関わる仕事がしたいと考えていました。

かつては選手だった私ですが、引退を期に選手をサポートする職業に就きたいと考え、やがて大学受験を控えた頃には鍼灸師と理学療法士の二択となりました。

なぜその二択になったかと言うと、実際にメンテナンスに通っていた鍼灸院や病院で働くスタッフの生の声を聞く機会があったからです。

給与、国家試験の難易度、養成校の選び方など、詳しく教えて下さいました。それを踏まえて最後まで悩んだ結果、理学療法の道に進むことに決めました。

一度この資格を取るために養成校に入学すると、他の学生とは異なり、自分の将来を選択することができません。私は総合大学の中の理学療法学科を専攻したので、周りの大学生がうらやましく思うこともありました。

それでも長い試験勉強期間を乗り越え、国家試験に無事合格することができたのは、根底に学ぶことの楽しさを感じていたからだと思います。逆に、他に選択肢がなかったから故に、最後まで意志を貫き通せたのかもしれません。

受験時の状況

大学4年生、新卒者での受験でした。同学年では、9割の学生が私と同じ新卒者として受験、残りの1割は昨年の国家試験不合格者(大学卒業単位は取得済み)、もしくはその他の理由で受験できなかった方もいました。

毎年、合格率の速報がネット上に挙げられますが、新卒の合格率と比較して新卒を除く受験者の合格率は低くなっていることが分かります。教員に言われていたのはとにかく「一発合格」。卒業単位は取得していても国家試験に不合格の場合は、1年間実習や講義がほとんどない状態で試験勉強を行うので、なかなかモチベーションを維持することが難しいそうです。

また、何年かに一度問題の出題者が変わる年があります。当然その年は出題傾向が大きく変わると言われており、全体的に合格率が下がる傾向にあるようです。私は大学教員から聞きましたが、新たに追加された項目があればその分野の勉強も必要です。

ちなみに、私が受験することになった回の理学療法士国家試験では、実際に出題者が変更になる年でしたので、新たに「がん関連障害と臨床医学」という項目が追加されました。このように、何か変化が起こる年に関しては注意深く情報収集しておくべきです。

試験内容について

問題数が多く出題範囲も広いため、午前と午後に分けて実施されます。大きく分けて一般問題と実地問題に分けられ、

一般問題は解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む)、臨床医学大要(人間発達学を含む)及び理学療法から出題されます。

問題数は160問です。

実地問題は運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む)及び理学療法から出題されます。問題数は40問で、配点が高くなっています(1問3点)。

午前午後ともに、100問ずつ回答しますが、内訳は1〜50問が専門分野(理学療法)、そのうち1〜20問目までが実地問題となっています。残りの50〜100問目は専門基礎分野です。

出題基準の詳細に関しては、厚生労働省のホームページを参照して下さい。

制限時間はそれぞれ2時間40分ずつです。

五肢択一もしくは択二のマークシート方式で行われます。合格基準は、開催年によって多少の誤差はありますが、私が受験した第51回(2016年)を例に挙げると、(1)総得点165点/274点(2)実地問題41点/117点以上で合格となります。正答率で言うと、概ね60%以上の点数は確実に確保しておきたいところです。

受験時に注意すべきこと

マークシート方式なので、上下左右一つでも記入箇所がずれてしまうと一巻の終わりです。嘘のような本当のお話ですが、模擬試験で上記のアクシデントを実際に起こした学生がいました。それよりももっと大切なのが、受験番号と氏名の記入を忘れないこと。緊張で普段できていたことができなくなるので、何度も確認するくらいが丁度いいと思います。

実際に問題を解き始めたら、正しいものを選ぶのか、間違っているものを選ぶのか、1つ選ぶのか、2つ選ぶのかを確実に把握してください。私は、問題文の上記に該当する部分に必ずアンダーラインを引きました。これで凡ミスは防ぐことができると思います。
あとは、気温が低い時期の試験になるため、感染症のリスクが高まります。当日まで体調管理をしっかり怠らないことが何より大切です。

おすすめの参考書・テキスト

クエスチョンバンク(出版:MEDIC MEDIA)

試験勉強には、主にクエスチョンバンク(出版:MEDIC MEDIA)と言う過去問をベースとした教材を使用しました。ほとんどの養成校で使用されているのではないでしょうか。

私が使用した第7・8版では、過去に行われた国家試験の第50回〜37回までに遡る過去問を網羅してくれていました。試験の回数を重ねるにつれ改訂版が出版されるようですので、新しいものを使用していただくと良いかと思います。問題の解説が比較的詳しく、簡潔に記載されているので、受験前に一度は解かれてみることをお勧めします。

重要なポイントについては、イラストや語呂など覚えやすい工夫も施されています。
解剖学に関しては、図で位置関係まで覚えると忘れにくいため、プロメテウス解剖学アトラス(出版:医学書院)を使用していました。今はアプリでを使って3Dで閲覧することも可能なので、そちらの方が分かりやすいかと思います。

勉強スケジュール

養成校にもよりますが、長期実習の終了から国家試験まで半年〜8ヶ月程度の期間があります。いつから始めるのかは人それぞれでしたが、私は8ヶ月間余すことなく使ってコツコツ勉強しました。

前述したクエスチョンバンクを、専門分野と専門基礎分野のどちらも2周ずつは解こうと考えていたため、最終的なゴールはこれとしました。

私の勉強法は、ざっくりと問題を解いて分からない、もしくは不正解だった箇所に付箋をはり、解説を読んだりその分野の参考書を開き理解を深める。そしてもう一度解くの繰り返しでした。

あとは、全体を網羅した時点で、自分が受験する回から過去2〜3年の過去問を入手し、力試しとして解いていました。私は卒業生から入手しましたが、厚生労働省のホームページからもダウンロード可能です。
あとは、国家試験までに行われる模擬試験問題も参考にしました。

私が受けたのは三輪書店の模擬試験でしたが、数ある模擬試験の中でも比較的難易度が高いと言われていた覚えがあります。今まで解いたことの無い問題に直面するので、学力判定に相応しいと思います。この模試である程度合格ライン以上の点数が取れていたら、本番でも大きく点数が下がることは無い印象です。
参考書に関しては、養成校の講義で使用するものや、図書館にあるもので十分だと思います。補足として使用する程度でした。

一日の勉強時間は平均6〜8時間程度、コンスタントに行っていました。1日の勉強時間はそれほど長くなくても良いと思いますが、何もしない日をまとめて作るのではなく、毎日少しづつ覚え直すことで忘れにくくなると思います。分からないことがあればすぐ教員に質問できる環境であったことも非常に効率的でした。

各試験問題について

【専門分野(理学療法)】
実地問題に出題される問題のうち、ROMとMMTは出題される可能性が高いです。この二つは評価法として定められており、きちんと覚えておくと間違える可能性が低いので、肢位や角度まで細かく覚えておくことをおすすめします。

別冊の画像と合わせて1〜2問設問されていることが多く、その分配点も高くなります。一見難しそうな問題でも、必ず問題文の中にヒントがあるので、そのキーワードにまつわる知識を深めるような形で勉強しました。

【専門基礎分野】
解剖学や生理学は、とにかく暗記するものが多いので、語呂で覚えられるものは活用していました。

逆に、覚えていれば点数が取れます。少々捻った問題でも、スタンダードな知識である程度応用が効きます。また、専門分野でも活用できることが多いので、勉強する際にはまずこちらから取り掛かるのが良いと思います。

個人的に、精神医学や臨床心理学の分野はあまり馴染みがなく、人物の名前や治療法、治療薬の名前を機械的に覚えていたケースもあります。もちろん、内容まで理解を深めるのが望ましいのですが、どうしても苦手な分野に関してはこのような手法もありだと思います。

クエスチョンバンクは、こうして分野別に分けられているため、非常に勉強効率が良かったです。

理学療法士国家試験を受けてみて

「一発合格」とあって、会場でのプレッシャーは相当なものでした。なぜか、他の受験者が自分よりも賢く見えてしまう。試験前に他の人が開いている参考書が自分とは違う。そんな些細なことで、慌てて取り乱してしまうのです。振り返ってみると、自分の作ったノートや簡単な参考書を眺める程度でよく、自分を落ち着かせる方法を見つけておくとよかったのかなと思います。

最後に

理学療法士国家試験は合格率も比較的高く、きちんと時間を使って勉強していればそれほど難しい試験ではありません。あまり机に向かうことが好きではなかった私ですが、一緒に頑張った勉強仲間を含め、サポートしてくださった皆さんに背中を押してもらい、無事合格することができました。

現在は臨床で働いていますが、国家試験勉強で得た知識はごくわずかであることを痛感します。国家試験はあくまで通過点に過ぎず、これからも常に勉強し続ける姿勢を忘れずにいたいと思います。

執筆・監修 CHAL
理学療法士4年目。急性期病院から転職し、現在はクリニックにてリハビリ業務に携わる。転職はコロナを機に広がり、現在は文章の執筆に興味を持ち活動中。ゆくゆくはブログやSNSでの情報発信も検討中。