【社労士】人気の秘密|就職に有利?将来性はある?

「社労士資格はなぜ人気があるのか」
こういった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?

社労士は合格率約6%と難関であるにもかかわらず、毎年非常に多くの方が受験します。女性の受験者、合格者も他の国家資格よりも多いです。

なぜ社労士は人気があるのでしょうか。他の国家資格との比較もふまえて、その秘密を
解説していきましょう。

まず、人気の要因を挙げてみましょう。

人気の要因

・社労士資格は就職や転職に有利
・有名国家資格の中で、難易度が高い方ではない
・女性からも人気がある
・社労士は今後も需要が高まる

それでは、これらの要因について、以下の目次項目にしたがって解説していきます。

目次
  • 社労士資格はなぜ人気があるのか
  • 他の国家資格と比較すると?
  • 社労士の将来性は?
  • 女性にも人気
  • 社労士資格人気のまとめ

社労士資格はなぜ人気があるのか

社労士は、毎年およそ4万人が受験します。
その理由はひとつではありません。

-決して「超」高難易度ではない-

確かに簡単に合格できる資格ではありません。しかし、学生時代に抜群に成績が良かった、などという人でしか合格できないわけではありません。しっかりと対策すれば、誰にでも合格のチャンスはあります

試験には合格基準点が設定されるなど、簡単に合格できないものであり、それにより資格の「格」が高く維持されています。

要は、難し過ぎるわけではないが、資格としては高いステータスを持つ、ちょうど良い難易度だと言えるでしょう。

-就職や転職に有利-

社労士資格を保有していると、就職や転職を目指す際に非常に有利です。

社労士は労務や社会保険の専門家として、書類作成、提出手続きからコンサルティングまで幅広い支援を行います。また、社労士にしか許されない「独占業務」もあります。

働く場としては、社労士事務所や法律事務所、企業の人事・総務部門などがあります。また、独立開業することも可能です。

-独立開業も可能-

社労士は税理士などと同じ「士業」であり、独立開業も一般的です。もちろん、開業にはメリットもデメリットもあります。安定した企業勤務か、開業するかは悩むところです。

開業すると、高収入を目指せる、業務内容を選択しながら自分のペースで仕事ができることがメリットでしょう。しかし、雇用されている状態のような「安定」は望めません。待っていても仕事が来るわけではなく、自ら営業し、顧客を確保する努力が必要です。

-収入は高水準-

社労士は、独立開業しなくても、就職や副業を選択しても比較的安定して高収入が期待できます

社労士の平均年収は600~700万円であり、高い水準だと言えます。資格手当の制度がある企業も多く、資格を持っているだけで+αを見込むことができます。

-専門知識は日常生活でも役に立つ-

社労士資格を取得する過程で、社会保険制度や就労規則などの身近でありながらわかりにくい法律の知識が身につけることができます。それは、さまざまな場面で役に立ちます。

労務関連の法律は、本来働く人を守るものであり、自分や大切な家族を守るための武器になるのです。

人生設計をする上で、年金制度、健康保険などは必要不可欠であり、それを有効に活かすための知識は非常に大切です。

企業に属していても、就労規則、賃金、残業などの社労士として身につけた知識が役に立つことが多いのです。もし理不尽な待遇を受けたとしても、法律を根拠に毅然とした対応をすることができます

他の国家資格と比較すると?

社労士の人気について紹介してきましたが、他の国家資格と比較するとどうでしょうか。

-国家資格の受験者数-

平成30年度の有名国家資格の受験者数です。

資格名 受験者数
社労士 38,427人
公認会計士(短答式) 11,666人
税理士 30,850人
司法書士 14,387人
行政書士 39,105人

他の国家資格と比べても、社労士の受験者はかなり多い方であり、人気のある資格であることがわかります。

-受験者数は減少している-

直近10年の、社労士の受験者数の推移です。

年度 受験者数
H21 52,983人
H22 55,445人
H23 53,392人
H24 51,960人
H25 49,292人
H26 44,546人
H27 40,712人
H28 39,972人
H29 38,685人
H30 38,427人

この表でわかるように、平成22年をピークに減少しています。
これは、景気の回復で求人数が増えたことで、資格取得に対する関心が下がったためと思われます。

しかし、社労士の需要が下がっているわけではないので、社労士を目指す人にとってはチャンスだと言えるでしょう。

社労士の将来性は?

AI技術などの進化で、社労士の需要が下がるのでは?と不安に思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし、そんな心配は無用です。

企業は「人」で構成されています。その「人」にかかわる様々な問題を解決するのが社労士なのです。心の機微に触れるような相談に対して、適切な助言ができるのは人事・労務の専門家である社労士でなければできません

今後も社会の動向に合わせて、社労士の需要はますます高まるでしょう。

-「独占業務」はなくなるのか?-

社労士の仕事には、「独占業務」があります。1号業務、2号業務と呼ばれます。

1号業務

労働社会保険関係諸法令に基づく書類作成や、行政機関(ハローワークや年金事務所など)への提出などです。提出、届け出内容に対する官庁からのヒアリングや調査に対して、事業主の代理として主張や陳述を行うこともあります。

2号業務

主に帳簿書類の作成です。労働者名簿、賃金台帳、就業規則などを作成します。

これらの業務は、たしかにAIなどで代替可能なものが多いです。しかし、単なる書類作成だけでなく、複雑な手続きが必要なものもあるため、社労士が必要な業務も残ります。

-まだまだ将来性は高い-

社労士の業務は、上記の1号、2号業務だけではありません。
3号業務という、「コンサルティング」業務があります。

3号業務

企業からの人事・労務に関する様々な相談に対して、適切な指導やアドバイスを行う業務です。

昨今、長時間労働、残業代の未払い、ハラストメント問題など、「働き方改革」が提唱される中で、対処に苦慮している企業も少なくありません。労働者の権利を守り、適切な労働環境を整えることは企業にとってもメリットが大きいことなのです。

このような、相談への対応や課題解決のために提案や助言をすることはAIにはできません。人事・労務のプロフェッショナルである社労士は今後も必要不可欠な存在なのです。

-社労士の今後-

上記のように、3号業務を中心に、社労士でなければできない仕事はまだまだあります。

「働き方改革」など、労働環境をめぐる変化は進む昨今、社労士の存在はますます重要になるでしょう。

女性にも人気

厚生労働省のデータによると、社労士試験における男女別合格比率は、男性65.1%、女性34.9%(平成30年度)となっています。他の「士業」に比べると、女性合格者の割合が高いのがわかります。

ではなぜ女性の社労士が多いのでしょうか。

-女性に向いている-

給与計算や書類の作成など、正確で丁寧な仕事は比較的女性に向いていると言えるでしょう。実際、多くの企業の人事・総務部門は、女性従業員の割合が高いのです。また、女性の方が相談しやすいという面もあるかも知れません。

社労士の仕事は事務的な業務といえども専門性の高いものです。したがって、安定して仕事があり、やりがいも感じられます。自分や家族のために、年金や社会保険制度に関心を持つ女性も多いでしょう。

さらに、フルタイムで就労するのが難しい時期はパート勤務に切り替えるなど、ライフ・ワーク・バランスを実現しやすいことも魅力です。

社労士資格人気のまとめ

最後に、社労士の人気の要因をまとめておきましょう。

まとめ

・社労士資格は就職や転職に有利であり、高収入も望める。
・決して「超」高難易度の試験ではない。
・他の国家資格に比べ受験者が多く、人気が高い
・今後も3号業務を中心に需要が高まり、社労士の活躍の場は多い
・仕事内容から、女性からの人気が高い

社労士資格の人気について、さまざまな面から紹介してきました。
社労士の仕事は今後も企業や人にとって必要不可欠であり、需要は高まるでしょう。
このように社労士は魅力のある資格であり、迷っておられる方もぜひチャレンジすることをおすすめします!

監修 片野 則之

関東学院大学卒。社会保険労務士事務所NKサポート代表。開業社会保険労務士として、中小企業を中心とした人事・労務コンサルティングを行う。

HP:https://www.e-606.net/