【合格体験記】テキストは1科目1冊に絞り「社労士」試験合格に!全科目の学習を終えるスケジュールを公開!

今回は「社労士」試験を受験し合格することが出来た「国府市場嶽」さんの体験を元に合格の秘訣をご紹介します。

私の合格体験記

目指した動機は価値を高めるため

当時、私は会社を退職し、市役所で健康保険の業務に携わっていました。会社時代とはまったく分野違いです。市役所では、職場が変わると上司や先輩の指導を受けながら、まずは必要な知識を学ぶことから始まります。

しかし、それは業務分野の一部分でしかなく、全体的・体系的知識にはなりません。さらに、聞くばかりでは自分の自尊心が保てないと感じていました。

一方、確かな知識を身につけて自信を持ちたい、職場で自分をアピールしたいという思いが強くありました。また、会社員時代に残業規制や36協定、労災、年金など疑問に思っていたことを基礎から勉強したいという気持ちもありました。

そこでこれらの欲求を満たしてくれるものに社労士があることを知り、資格を取る決意をしました。

■勉強は集中と継続

久しぶりの受験を終わっって感じたことは、当たり前ですが合格するには集中と継続が極めて大切だということです。以下体験談を披露します。

自分の状況と勉強時間について

受験時の状況

受験当時の就業時間は9001730でした。勉強するうえで助かったのは残業がほとんどないことです。休日もほぼマイペースで勉強に充てることができました。

法律関係の勉強をするのは初めてであり、基礎がまったくなく独学では合格は難しいと考え予備校に通いました。1年目は一般コースで残念ながら不合格だったので、2年目は上級コースに変更しました。

勉強時間

平日は帰宅後の夜2時間、休日は午前と午後合わせて6時間の勉強をしました。集中できる時間は、私の場合1時間が限度です。したがって、1時間ごとにお茶を飲んだり、ぶらぶらしたりという状態で、細切れ時間を集めるスタイルでした。

また、継続が大事といっても1365日休まず勉強ができるわけではありません。息抜きや気分転換も必要です。1日勉強しないときは、前もってこの日は勉強以外の日だと決めてしまいました。今日は何となくやる気が出ないから明日から頑張ろうと、そのときの気分で決めることは避けました。気分まかせでは明日もやる気が出ず、ズルズルと日にちが過ぎていく危険に陥るからです。やる気が失せる前に気分転換をして、やる気を継続させることが力になりました。

7割の期間で全科目の学習を終えるスケジュール

受験勉強を始めてから試験までのうち、始めの7割の時点で全科目の勉強を終えるスケジュールでした。残りの3割の期間では、過去問を解いたり、模擬試験を受けたりするシステムになっていました。

最初の頃は覚えては忘れ、覚えては忘れの繰り返しで、くじけそうになります。自分は何と記憶力が弱いのかと絶望を感じました。しかし、2年目の残り3割の期間で全科目の復習を何度も繰り返し、やがて知識が定着していくことが実感できるようになりました。そこで少し光明が見えたわけです。

1年目の失敗は、最後の3割の過ごし方にあったと思っています。つまり、私の記憶力からみて、復習の回数が少ない、演習に対する姿勢が甘いなど薄い学習になっていたことでした。

勉強方法について

テキストは1科目1

テキストは科目ごとに1冊になっているものがおススメです。そして、ノートや参考書は不要です。不要というよりは禁止と言った方が良いくらいです。記憶を確かめるためにあちこちを探したり、復習するときに何冊も見たりしなければいけないような勉強は能率を下げます。科目ごとにテキスト1冊のみとし、メモしておきたいことはすべてテキストに書き込みました。書き込むスペースがない場合は、付箋を貼ってそれに書き込むようにしていました。そうすることで、テキスト1冊で復習が完結します。

テキストはTAC社労士ナンバーワンシリーズのハイレベルテキスト」だったのですが、今は販売されていないようです。これを引き継ぐのが、「よく分かる社労士シリーズの合格テキスト」です。テキストは科目ごとに1冊ずつとなっています。1冊もしくは2冊で全科目を網羅しているものは、情報量が少ないのでおススメできません。

知識の定着のさせ方

社労士の試験内容は範囲が広く、覚えることが多いのが特徴です。そこで私がとった知識の定着の方法を紹介します。参考になれば幸いです。

複雑な法律条文をそのまま覚えられる人もいるでしょう。しかし、文章で覚えられない私はそれを表にしました。テキストで表にしてあるところは良いですが、表にしていないところは自分で表にします。

たとえば、国民年金(老齢、障害、遺族、旧法)と厚生年金(老齢、障害、遺族、旧法)の併給の問題があります。つまり、併給できるケース、併給調整されるケース、併給できないケースです。これらは根拠を理解して覚えようとしても、試験時根拠を引っ張り出して考えている時間はありません。表にまとめてあの部分はOKだったが、あの部分は禁止だったなと画像として浮かび上がるようにしました。

最後3割の期間は、演習と復習の繰り返しが合格を決めると書きました。過去10年の出題問で10回の演習と復習ができます。演習で間違ったところだけを復習していると、演習に出てこなかった個所を忘れている可能性があります。繰り返しの復習は「忘れる前に覚えろ」の主旨です。これで知識が定着しました。さらに、仕上げに模擬試験も受けました。2年目の模擬試験でも合格の安全圏に届きませんでしたが、めげずに復習を繰り返したことで合格を勝ち取ることができました。

試験内容と合格基準

試験問題は下記の8科目に別れていますが、詳しい内容なここでは省きます。

  • 労働基準法・労働安全衛生法
  • 労働者災害補償保険法・労働保険料徴収法
  • 雇用保険法・労働保険料徴収法
  • 労務管理その他の労働に関する一般常識
  • 社会保険に関する一般常識
  • 健康保険法
  • 厚生年金保険法
  • 国民年金法

午前は80分で選択式8問が出題されます。それは文章中の箱抜きの部分に適切な言葉を選んで埋める形式です。午後は210分で択一式70問が出題されます。これは5択の問題で、5肢の中から1肢を選ぶ形式です。

科目ごとに約60%が合格基準ですが、合格者数を調整するために合格基準は毎年変わります。1科目でも合格基準に達しないものがあると不合格になりますので、平均して得点することが必要です。満点を取る科目などは必要ありませんが、合格基準に達しない科目をつくらないことが絶対です。

受験時の注意点は時間管理

受験時に注意すべきことは、体調や暑さ対策などいろいろありますが、最大の注意点はやはり時間管理です。社労士の試験、特に午後の択一式試験は時間が足りません。模擬試験を受けて時間配分やペースを掴んでおくと安心です。

択一式は全部で70問あります。それぞれ5択になっているから全部で350肢あることになります。試験時間は210分であるため、1肢を140秒のペースで読み、正誤を判断しなければなりません。それが3時間30分続きます。緊張しているため集中力はけっこう持続できます。

問題は、五択のち2肢までは簡単に絞れますが、最後どちらにしようか迷います。ここで迷うために、1140秒のペースでは時間が足りなくなり焦ってしまいます。これを防ぐために、日ごろの演習では結果オーライでなく、正解でなかった他の4肢もそれぞれどこが間違っているのか、どう書けば正しくなるのかをしっかり頭に叩き込んでおくことが効果的だったと思っています。

まとめ

サラリーマンは入社したときから退職するときまで労働保険、社会保険にお世話になります。

さらには労務管理一般やモチベーションの向上、人材育成なども社労士の業務の範囲に入ります。自営業や無職の人でも健康保険や年金は生涯お世話になります。そう考えると社会保険労務士の勉強をして本当に良かったと思っています。

社労士試験は合格率が10%以下と低く、それを知っただけで闘志が萎えてしまうかもしれません。合格率は気にする必要はありません。なぜなら、統計はありませんが、勉強しないで受験している人が多いからです。業務として労働保険や社会保険に携わっている人は、軽い気持ちで受けている人が多く見受けられます。日常業務で得る知識と試験に必要な知識は違うため合格は難しいでしょう。本当に勉強した人の合格率はもっと高いです。

社労士試験はある程度の勉強時間と努力を要しますが、決して難しいものではありません。多くの人が途中諦めようと1度は思うかもしれません。だからこそそこからが勝負です。そこを乗り越えた人は合格します。乗り越えなかった人は失敗で終わります。諦めなければ必ず合格します。くじけそうになったとき、そう思って勉強を継続しました。

最後にこの記事が少しでも受験する人の参考になれば幸いです。

執筆・監修 国府市場嶽
大学院の工学研究科を卒業後、東証1部の機械メーカーに入社して技術者として20数年間勤務しました。課長職を最後に退職し、社会保険庁勤務を経て市役所で健康保険の業務に携わる。市役所勤務中に社会保険労務士の資格を取得。現在は社労士、技術、保険関連などのWEB記事を書いて2年になります。