社会人になってから、「何か資格や免許を取りたいな」と思ったご経験はありませんか。
今回は、社会人になってから教員免許取得を目指している「さっちゃん」さんのご経験を元に教員免許取得の方法を解説していきます。
はじめに・・
私は社会人3年目にして、ふと「小学校の教員になろう!」と思い立ちました。当時は全く異なる業種の仕事をしていたのですが、思い立ったら居ても立ってもいられず、どうしたら小学校の教員免許を取得できるのか調べました。
現在は、M大学という通信大学に通って、教員免許の取得に向けて励んでいます。私の経験を紹介することで、私と同じように社会人になってから「教員になりたい!」と夢を持った方々の参考になれば幸いです。この記事では、以下の目次に沿って説明していきます。
教員免許の取得の仕方~大学を決めるまで~
教員免許を取得するには、主に二つの方法があります。
一つ目の方法は、教職課程のある大学や短期大学に入り、必要な科目を習得した後、教員免許状の授与申請を行うというやり方です。教員免許状の授与申請は、各都道府県に行います。
二つ目の方法は、教員資格認定試験を受け、合格するというやり方です。
この記事では、より一般的な一つ目の方法についてご紹介していきます。
大学や短期大学に入って勉強…とはいえ、社会人として働き始めている場合は、通学制の大学に通うのは難しいですよね。そこで、多くの社会人は通信大学で学ぶという選択をしています。
私も、仕事をしながら勉強するために通信大学に通いました。文科省は、小学校の教員免許を取得できる、通信課程がある大学として、19の大学を認めています(令和2年9月18日現在)。
- 東京福祉大学
- 聖徳大学
- 玉川大学
- 創価大学
- 東京未来大学
- 武蔵野大学
- 明星大学
- 星槎大学
- 佛教大学
- 大阪芸術大学
- 神戸親和女子大学
- 姫路大学
- 環太平洋大学
- 吉備国際大学
- 聖徳大学
- 明星大学
- 星槎大学
- 岐阜女子大学
- 佛教大学
私はまず、入学から免許取得までの合計費用がいくらになるのか、それぞれの大学について調べました。次に、ネット上での口コミをチェックしたり各大学に資料請求をしたりして、サービス内容を比較しました。
そして気になる大学を三つほどに絞った上で、通信大学の合同説明会というものに参加しました。大きな都市でしか行われていませんが、無料ですし、実際にその学校のスタッフの方とお話しすることで大学の雰囲気も感じられるので、お勧めです。
このようなステップを踏んで、総合的に判断した結果、私はM大学を選びました。どの大学に入るか決めたら、あとは入学するための書類を提出し、入学金を納入したらOKです。提出書類を準備するのに時間がかかるので、入学を決めたら余裕をもって用意を始めましょう!
教員免許の取得の仕方~大学に入学したら~
M大学の場合にはなりますが、入学後から免許取得までの大まかな流れをご紹介しておきます。
まず、必要な科目の履修登録を行い、テキストが送られてきたら、学習を始めます。テキストを読みレポートを作成したら、大学へ送付します。レポートに合格すると、科目終了試験を受けることができます。
さらに科目修了試験に合格すると、めでたく単位取得となります。これを何度も繰り返し、必要な科目を全て習得できるよう学習を進めていきます。また、特殊な活動として、介護等体験と教育実習があります。
これらは、教員免許を取得するには必ず必要な活動です。大学や体験・実習先への申請など、自分で行わなければならないことも多いので、入学したら早めに確認し、イメージしておくことをお勧めします。
これらの活動を終え、必要科目も習得したら、各都道府県へ教員免許状の授与申請を行います。
教員免許を取得するために必要なお金と期間
どこの大学に入学するかによっても大きく変わってきますが、教員免許を取得するために通信大学でかかる費用の相場は、40万前後と言われています。
また、必要となる期間は、最終学歴が大学や短大の方なら最短2年、最終学歴が高校の方は最短4年です。
M大学の場合、最短の2年で免許を取得できれば、必要費用は35万程度で、3年目以降は在籍費として年間6万円が必要になります。
また、見落としがちなのが交通費です。通信大学なので交通費はかからないと思われるかもしれませんが、科目修了試験はどこかの会場に行かなければならなかったり、大学で開催されるスクーリングを必ず受講する必要があったりと、意外と交通費がかかります。
また、その試験が生活圏内であればそこまで問題にはならないでしょうが、東北や九州に住んでいるのに試験は東京でしか行われないので、その度に上京しなければならない…という場合もあります。
ご自身のお住まいと、試験やスクーリングの場所を照らし合わせた上で、大学を選ぶことをお勧めします。なお、私の選んだM大学は、科目修了試験やスクーリングが、東京だけでなく、大きな都市であれば各地で開催されています。このことから、交通費の負担も少なくて済むかなと思い、私はM大学を選びました。
教員免許を取得するための勉強で大変なこと・乗り越えるコツ
通信大学で教員免許取得の勉強をする上で大変なことは、大きく分けて二点あります。
一つは、スケジュール管理を自分でやらなければならない点です。通学制の学校であれば、重要な情報は先生や周りの友達が教えてくれるものですが、通信の場合は、大学の専用サイトなどで常に自身で確認する必要があります。必要な科目は何なのか、それらをいつまでに習得すべきなのか、実習などの時期はいつ頃なのかなど、把握すべき情報は多々あります。
M大学の場合、よほど重要であり、かつ大学側も情報を把握しているものであれば、郵送などで丁寧にお知らせしてくれますが、自分のスケジュールは自分しか知らないので、基本的には自分で期限を把握し、実行することになります。その大変さを乗り越えるためには、入学してすぐにスケジュール表を作り、視覚的に把握することが有効です。
また、三年先まで書き込める手帳などに、介護等体験や教育実習の大まかな時期を記入しておくのもお勧めです。かくいう私は、入学後一年ほどはスケジュールをあまり把握できておらず、目の前の勉強をとりあえずやっていた状態でした。
その結果、最短2年での免許取得が叶わず、現在3年目に突入しています…(今はスケジュールを立てて学習に取り組んでおり、予定通りいけば、来年免許を取得できる予定です!)。この記事を読んでいる皆さんには、ぜひ、初期の段階で学習スケジュールを立てられることをお勧めします!
また、もう一つ大変なこととして、モチベーションの維持があります。通学制の学校であれば、同じ目標に向かい努力している仲間が周りにいることがほとんどだと思いますが、通信制の場合、一人きりで目標に向かって走り続ける必要があります。
さらに、仕事や家庭など、勉強以外のことも続いていくため、勉強への意欲を保ち続け、勉強時間をコンスタントに確保するのはかなり困難です。そこで私は、家族や親しい友人などに、「平日の朝8時から10時は勉強に充てる」のように、いつ勉強するのかを宣言し、その宣言を守れたかどうか、毎日報告していました。
そのうち勉強のペースが定着し、宣言や報告をしなくても一人でやれるようになったので、とてもお勧めです!
まとめ
以上のように、この記事では、小学校の教員免許を取得するために通信大学に通っている私の経験を、「教員免許の取得の仕方」、「教員免許を取得するために必要なお金と期間」、「教員免許を取得するための勉強で大変なこと・乗り越えるコツ」に分けて紹介しました。私と同じように教員を目指す方の参考になれば幸いです!目標に向かって、一緒に励みましょう!

執筆・監修 さっちゃん
ITや金融、健康に関することなど、様々なジャンルに興味があり、気づけばついつい勉強しているタチです。あるとき「小学校の教員になりたい」と思い、社会人になってから通信大学に通い始めました。他のジャンルの勉強に手を付けたくなる気持ちをグッとこらえて、今は教員免許を取得するための勉強に専念しています。