登録販売者ってどんな資格で何ができるの? 仕事内容、業務を徹底解説!

皆さんは「登録販売者」という資格を知っていますでしょうか。ドラッグストアなどでお買い物をする方は一度は見かけたことはあるかもしれません。

今回は登録販売者とは?というテーマで、登録販売者ってどんな資格で何ができるの? 仕事内容、業務内容について解説をしていきます。

はじめに

ドラッグストアなどで、白衣を着て働いている人々。

その多くは「登録販売者」という資格を持っている人々です。この記事では登録販売者について、どういう資格でどういう仕事をしているのかを紹介していきます。

登録販売者の資格を持っていると言うと「専門の学校に通っていたのですか」と聞かれることも多いですが、実は専門学校での勉強経験がなくても取得できる資格です。ぜひチャレンジしてみてください。

登録販売者とは

登録販売者とは、医薬品の販売や運営に携わるための資格をいいます。

風邪薬や鎮痛剤といった第2類医薬品や第3類医薬品など、「処方箋や服薬指導を必要としない医薬品(一般用医薬品)」を取り扱うことができます。

その他にも専門知識を活用し、お客様が正しく医薬品を使用できるようサポートやアドバイスを行うことも仕事の一つです。容態が悪く、一般用医薬品を選ぶべきではない場合や病気が疑われる場合などには、医療機関への受診を勧めることもあります。

つまり登録販売者とは、薬を求めてやってくるお客様に関して

「この人は、どの薬が最も合いそうか」
「一般用医薬品で対応できる範囲内の症状か」
「持病や常備薬との飲み合わせは問題ないか」

ということを判断し薬の販売ができるようになる資格なのです。

そのためドラッグストアやコンビニ、スーパーなどは、登録販売者がいなければ医薬品の販売をすることができません。これは、医薬品医療機器等法という法律によって定められています。

あなたは午後5時以降、スーパーの医薬品販売コーナーが閉まっているところを見かけたことはありませんか? これは、登録販売者などが不在で、販売ができなくなっているためなのです。

登録販売者とは、医薬品を取り扱うにあたって欠かせない重要な資格です。

登録販売者ができること・仕事内容

登録販売者にできることは主に2つあります。医薬品販売と、お客様の健康相談に乗ることです。これらはどちらも、医薬品・人体について全般的な知識が求められます。

医薬品販売

医薬品販売においては、まずヒアリングを行い以下のような情報を聞き出します。

  • どういう症状に悩んでいるのか(どの症状が最も辛いのか)
  • 持病はあるか
  • 普段から使っている医薬品の有無、薬でアレルギーを起こしたことがあるかどうかの確認
  • 避けたい副作用

これらを把握した上で、棚にずらりと並んだ医薬品の山の中から、最も適していると思われる医薬品を探し出して紹介します。これには人体に関する知識はもちろん、医薬品についての知識や飲み合わせに関する知識も必要となります。

お客様の症状を聞いて「どこの機能が弱まっているのか」の判断ができるか、「どの成分がどの医薬品に入っているのかの把握ができているか」がポイントです。これらができていなければ、瞬時に適切な医薬品を判断することはできません。

その上で、「運転をする仕事だから眠気が出るものは服用できない」「白内障と診断された」「どうしても○○の成分は避けたい」「漢方のものがいい」というようなお客様の要望を含めて医薬品を選びます。

健康相談

医薬品の販売と平行して、健康相談を持ちかけられることもあります。

例えば、「食が細くなってなかなか食事の量が取れない」「疲れや気怠さが取れない」「血行が悪くて手足が冷える」というようなものなどです。ケースごとに見てみましょう。

<ケース1>「食が細くなってなかなか食事の量が取れない」
この相談には、無理はせずにできる範囲で食べること、そして補助として総合補助食品のドリンクを飲んだり、たんぱく質の入っているスーパーフード・ユーグレナを併用したりすることなどを提案できます。ご高齢の方だと肉や魚などの摂取が難しい場合もあり、たんぱく質もとれるものかどうかが判断の基準になります。

<ケース2>「疲れや気怠さが取れない」
この場合には、いくつかパターンが考えられます。

  • ぐっすりと眠れていない
  • ビタミン不足で、摂取したエネルギーを上手く使えていない
  • お酒の飲みすぎなどにより肝臓が疲弊している

どのパターンによるものなのかをヒアリングし、お酒を控える、野菜を多く摂る、睡眠についてのアドバイスをするなど対応が分かれます。
中には原因がいくつも絡んでいる場合もあります。その場合には、最も影響をあたえていそうなものに対してアプローチできるものを選んだり、それらすべてに対応できる医薬品を勧めたりもします。

<ケース3>「血行が悪くて手足が冷える」
この場合には体を冷やすものの摂取を避け、ショウガなどの体を温める食品の摂取を勧めます。それでも改善しないようであれば、ニンジンやヒハツといった血行改善に作用する成分の入った健康食品や医薬品を勧めることになります。合わせてカイロなど外側から暖めるものの提案をしてあげてもいいですね。

このように、お客様への対応は医薬品のみにとどまりません。サポーターの見立てや血圧計の使い方、介護おむつの使い方などを説明したりもします。「健康に関する専門家」として広い知識が求められるのです。

薬剤師とは何が違うの?

薬剤師は国家資格で、専門の大学を卒業していなければなれません。第1類医薬品や要指導医薬品の販売もできる資格です。

対して登録販売者は公的資格で、専門の大学を出ていなくても試験に合格すれば取得できます。扱えるのは第2類医薬品までで、1類や要指導の医薬品は販売することができません。

薬剤師が販売できる第1類医薬品や要指導医薬品というのは、薬効や副作用のリスクに注意が必要な医薬品を言います。そのため必ず薬剤師による接客と、情報提供が必要なのです。ドラッグストアにおける薬剤師と登録販売者の違いは主にこういった、取り扱える医薬品の範囲の違いが主です。

他にも調剤薬局を含めれば、調剤業務ができるのが薬剤師、できないのが登録販売者、といった違いもあります。

登録販売者になるには

登録販売者になるためには、試験をクリアしなければなりません。

各都道府県で年に1回行われており、実施時期には地域差があります。そのため受験者は実施時期の異なる試験を受けておこうと、複数の県の試験を受けることが多いです。筆者も埼玉県と栃木県の2県で受験し、合格をしました。

しかし、そうして資格を取ったらすぐ一人前の登録販売者になれるかといえば、そうではありません。

  • 資格取得時点で2年以上の勤務実績がある
  • 資格取得後に、(取得前と含めて)2年の勤務実績を積む

このいずれかの条件を満たすことで、店舗管理者としても一人前の登録販売者になれるのです。

「店舗管理者としての登録販売者」とはなにか。それは、「一人で医薬品販売を行うことができる(店舗を開けられる)」ということを意味します。

つまり、2年の勤務実績のないうちだと登録販売者は、「いれば店舗を開けられる」存在ではないのです。あくまでも一人前の登録販売者がいたうえでの、その補佐的な立ち位置に留まります。

医薬品の販売をすることはできますが、一人で店舗を開けたり、自身のお店を立ち上げたりすると違法になってしまいます。よって、2年以上の勤務実績を経てようやく、「登録販売者として独り立ちした」と言えるようになるのです。

おわりに

登録販売者資格は、大学での専門的な教育を受けていなくても、試験に合格すれば取得ができます。

筆者も文系大学卒ですが資格取得ができました。

少子高齢の進むこの時代では、一般用医薬品の需要は尽きず、ますます必要とされていくものでしょう。

長く役立つ資格の一つといえます。取得しておけば得になることはあれども、損になることはありません。
これまでの説明で「なんだか難しそうだな」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、上記のものは自然と身についていくスキルです。ぜひ資格取得を目指してチャレンジしてみてください。

執筆・監修 附木

フリーランスウェブライター。小説を読むのも書くのも好きで、常に70冊ほど未読の本を置いてあります。コーヒーと猫と甘いものも大好きです。登録販売者として3年間の勤務実績があります。登録販売者は勉強期間半年未満で一発合格しました。他にも、学芸員の資格も持っています。

Twitter:@huukinhu