通関士試験を独学合格するための勉強法は?必要な勉強時間なども解説

通関士は貿易関連の人気資格です。貿易の際に必要な専門的な手続きを行う、輸出入の際は必ず必要となる重要な仕事です。
資源が少ない日本では、昔から物資を輸入して製品を作り輸出をすることで発展してきました。
現在の日本経済はこの貿易がなければこれほどの成長はなかったといっても良いくらい重要なものです。

通関士になるには国家資格を取得することが必要です。
「通関士の試験って難しいの?」「通関士の資格を取得したいけど、独学でも大丈夫?」
このようにお考えの方は多いのではないでしょうか?

そこで今回は通関士試験が独学でも可能なのか、合格に必要な時間はどれくらい確保すれば良いのかなど、通関士試験に必要な情報を紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。

通関士試験の難易度は?

まずは、合格率や必要な学習時間から通関士の難易度を見ていきましょう。

通関士の合格率は10%前半

ここ10年ほどの通関士の合格率はおおよそ10%前半です。
10%前後の合格率というと建築士とくらいの合格率となります。これを見る限りでは、通関士の資格を取得することは困難な資格です。

通関士試験は「関税法」「通関業法」「通関実務」の3科目となっており、この3科目全てで60%以上の正答率を出さなければ合格となりません。
他の難関国家資格と比べると通関士試験は3科目と少なく、比較的対策は練りやすい資格であるとは言えますが、一方で、苦手分野があると他の科目でカバーしきれないという難点があります。この点が、通関士試験を難しくしている最大の要因ではないでしょうか。

学習時間は400500時間

通関士試験は毎年10月に行われています。

通関士試験に合格するためには最低400~500時間の学習時間が必要だと言われています。

試験を受験する人の中には、社会人も多いでしょう。社会人だと毎日の学習時間を確保することは結構難しいため、多くても1日あたり23時間くらいの時間しか確保できない場合もあると思います。単純計算すると、約6ヶ月の期間を学習時間として確保しないといけないと言うことになります。

10月の6ヶ月前から準備するとなると、大体4月~5月くらいから学習を開始することになります。その頃から学習を開始すれば、合格に必要な勉強時間数を確保できる計算になります。

しかし、学習が予定通りに進むとは限りません。特に社会人であれば、更に余裕を持ったスケジュールを立てる必要がありそうです。

可能であればもう少し余裕を持って、6ヶ月以上前から勉強を始めておくことをおすすめします。

通関士試験は独学で合格できる?

  • 法令の知識があり、学習が得意な人
  • 通関士としての業務経験がある人

以上のような人は独学での合格も可能と言えます。

法令の知識があり、学習が得意な人

通関士は貿易関連の法令の知識諸制度の把握など、専門的な知識が要求されます。
大学で法律系の学科を専攻していたり、司法試験税理士試験などを受験したりした経験があれば、法律に関する知識が備わっていますから、通関士試験に独学で合格できる可能性は高いでしょう。

特に法律関係の資格を持っている人は、法令の専門用語や学習のコツをすぐに把握できるので、つまずいた時の解決も独学で調べることが可能です。
通関士のテキストの内容もすぐ理解できるため、効率良く学習を進めることができるでしょう。

法令の学習が苦にならない方なら、モチベーションの維持も可能でしょう。
ぜひ独学にチャレンジしてみてください。

通関士としての業務経験がある人

また、現在通関関連の実務にあたっている人であれば、現場経験の中からも知識や技能が身についていると考えられるので、独学でも挑戦していただけると思います。

もし分からないことが発生した場合でも、職場にいる同僚や先輩の通関士資格取得者に相談しやすいというメリットがあります。

実務経験のある人は科目免除制度も利用できるので、一般の受験者よりも受験の負担が軽くなるでしょう。全ての科目を受験しなくても良いので、独学でも合格できる可能性は高くなります。

法律初学者には通信講座がおすすめ

このように、通関士の試験に独学で合格している人は、通関業務に携わっていたり、ある程度知識を持っている人だと言われています。

一般的に、通関士自体の知名度は高いものではなく、インターネット上で調べ物をしてもヒットする情報が少ないのが現状です。そのため独学でつまずいた場合などのフォローが充分ではない場合も想定されます。またテキストについても、市販の参考書は種類が少ないという問題があります。

もし通関士としての法令やその他の知識が全くない初心者の場合でも、独学で合格は可能かもしれませんが、確実に合格を狙っていくのであれば、通信講座などを利用して勉強することをおすすめします。

独学で通関士を目指すメリット・デメリット

独学で通関士を目指すメリット

  • 費用を抑えられる
  • 学習時間が自由

独学の最大のメリットは、やはりリーズナブルなことでしょう。
資格試験対策で講座を利用する場合の相場は5万円~10万円です。
しかし独学で行う場合は、参考書などの必要教材と受験料分の費用で抑えることができます。
資格取得にかける費用を抑えて学習したい人は、独学で学習することをおすすめします。

また、大学で法律を学んだ経験がある人などは、自分の不得意な分野に多く時間を割くなどの調整ができるため、独学の方が効率的に勉強できると言えるでしょう。

独学で通関士を目指すデメリット

  • 挫折しやすい
  • 学習計画の管理が難しい
  • 質問ができない・疑問点の解決に時間がかかる

通関士試験の合格に向けて学習するには、おおよそ400時間~500時間が必要です。単純計算で6ヶ月近くの期間が必要になります。
一人で6ヶ月の間、モチベーションを維持することは容易なことではありません。
困難にぶつかった時にいかにモチベーションを維持するか。これは通関士試験に限ったことではありませんが、独学する過程において、直面する課題であると考えます。

独学で合格を狙う場合は、学習のスケジュールを念入りに立てなければなりません。
通関士の試験には、法令の理解や暗記、計算問題があります。
自分の得手不得手を把握し、先に苦手分野を克服できるよう計画するなどの効率の良いスケジュールを立てることが大切です。

通関士は行政書士や弁護士などの資格全体から見ても、認知度の低い資格です。
独学で学習する場合、調べ物をする際、参考書やインターネットで検索すると思いますが、通関士関係の情報量が少ないので、ネット検索しても欲しい情報が手に入りにくいという問題があります。学習中に疑問点が出て、自力で解決できない場合もあるでしょう。
このように、独学で行う場合は疑問点の解決が難しい場合があることも頭に入れておくと良いでしょう。

独学の学習方法

それでは、どのように学習を進めていけば、通関士試験に独学で合格することができるでしょうか。
通関士の学習をする際のポイントをご紹介します。

半年程度の期間でスケジュールを組む

まずはしっかりとしたスケジュールを立てましょう。
通関士の試験は、毎年10月にあります。試験予定日の10月初旬に焦点を定めて、試験日から逆算して、どの分野をいつまでにやるのかなど、詳細まではっきりしたスケジュールを立てることが大切です。
通関士試験に合格するには、おおよそ400時間〜500時間が必要と言われています。
毎日2~3時間程度ずつ学習時間を確保しても5~6ヵ月程度の期間がかかるので、4月に入ったら、スケジュールを立て始めると良いでしょう。

おすすめの学習時間の割合

通関士試験は、関税法、通関業法、通関実務の3科目となっています。
3科目の学習の比率は、関税法2(80時間):通関業法2(80時間):通関実務6(240時間)の割合をおすすめします。これを基準としてスケジュールに組み込みましょう。

学習の順番としては、関税法と通関業法は基本的に知識を習得するインプット作業となるので、この2科目を把握してから通関実務アウトプットすると、効率良く学習できるでしょう。

法令は全て暗記しなくてOK

法令用語などの暗記をする時、全て暗記しなければと気負いがちですが、法令用語は膨大で、全てを暗記すようとすることは無理でしょう。特に初学者にはまず不可能です。
通関士試験は、3科目全てで基準点の60点をクリアすると合格することができます。
大まかに法令用語の内容が理解できていれば、問題ありません。すべてを確実に覚えることは大変です。暗記したものは確実に覚えるというイメージで7~8割の得点率を目指していってください。

通信講座を選択肢に

通関士試験は独学でも学習はできますが、調べものに時間がかかったり、モチベーションが低下したり、学習時間を多く確保する必要があります。
確実に合格を狙って効率良く学習したい人は、通信講座の受講も選択肢の一つになるでしょう。
きちんとした学習スケジュール、分かりやすいテキストを活用して効率の良い学習ができるでしょう。つまずきやすい分野での対策も丁寧に指導してもらえるため、スムーズに理解でききます。

まとめ

通関士試験の独学は、法律知識が少しでもある人にならおすすめできる学習法ですが、
合格に必要な勉強時間は400~500時間と膨大な時間の確保が必要になります。
学習する期間はおおよそ6ヶ月と設定し、学習スケジュールを立てることをおすすめすます。

独学での学習で不安を感じる人は、予備校や通信講座を活用して、効率良く学習することも選択肢の一つに入れると良いでしょう。
初学者にとっては理解するのに難しい内容が多く、調べ物にも時間を要します。
効率的に確実に合格を目指したいという方は、通信講座や予備校も検討してみてください。

自分の置かれている環境に合った学習法を充分検討して、通関士試験合格を目指してください。

監修 資格LIVE編集部
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