税理士資格取得のメリットとは?独立開業でも企業内でも役立つ資格

数多い国家資格の中でも知名度があり、人気度の高い税理士資格。
難易度も高く、資格を取得するまではかなりの勉強時間を必要とする資格ではあるのですが、人気が高いのにはそれなりの理由があるからに他なりません。

今回は税理士資格の魅力について、取得するメリット、将来性、収入の面から分かりやすく解説していきます。

「税理士の資格を取得したい」と考えている人は勿論、
「一度は挑戦してみたけれど…」と挫折を経験した方も、再チャレンジを目指す上で改めて初心を思い返してみるためにも、是非ご覧いただけたらと思います。

税理士とは「税のスペシャリスト」である

税理士と言えば、文字通り「税務に関するスペシャリスト」です。国民全ての義務として「納税の義務」が課せられており、個人・法人を問わず税金とは切っても切れない付き合いが必要です。
税に関する法律も毎年のように改正が行われているため、一般の人では対応が難しいことも多々あります。そのため、税理士という専門家の力が重要になってきます。

正しく税金を納めることはもちろん、書類の作成や、節税に関するアドバイス等、税金に関する業務は多岐にわたっているので、需要は尽きることがないと言われています。では、もう少し具体的に税理士資格のメリットについて見てみましょう。

税理士として独立するメリット

税理士資格を持つということは、人生設計に独立開業を視野に入れることが可能となります。個人で事業を展開するということについては不安を持つ方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、現在はどのような大企業に勤務していたとしても「絶対的な安心感」はもはや存在しないというのが現実です。

社会的経済不安や、海外企業の進出企業間の合併などで、私たちを取り巻く社会事情は常に変化しており、会社に依存した生き方では将来的に安心できる保証はどこにもありません。
そのような時代に自分の力で仕事ができるというのは大変大きな強みとなりますし、大きなメリットもあります。

定年を気にせず、現役で働ける

一般企業には定年制度が存在します。サラリーマンでも定年後の継続雇用という形で企業に残って働くことは可能ですが、希望者全員というわけにはいきません。しかも、再雇用が認められたとしても給与の減額やポジションの変更などで、これまで通りとはいかないのがほとんどのようです。

一方、税理士として活躍している人の平均年齢は60歳を超えています。70歳を超えてもなお現役で働いている人が全体の15%ほどいらっしゃいます。高年齢になっても働ける環境にあるというのは心強いものです。老後の生活で一番不安とされている収入の減少についても、税理士として働ける間は心配する必要がないと言えるでしょう。

年収3000万円も夢じゃない

税理士の年収はいわゆる勤務税理士の場合は、平均で700万円と言われています。しかし自身で独立開業しているようなら、その過半数が1000万円以上だと言われています。これだけ高額になるのも税理士が社会的に必要不可欠な役割を担っているからに他なりません。

さらに開業税理士の中には年収3000万円以上という人もいて、難関と言われる税理士資格に人気が集まるのもわかります。取得するまでの苦労はあるかと思いますが、挑戦する価値は間違いなくあるでしょう。

企業内税理士のメリット

学歴に左右されない就職・転職ができる

ご存知の通り、日本は未だに学歴重視の企業が多く存在します。
というのも、学歴というのは目に見えやすい物差しの一つであり、就職活動の時は勿論ですが、転職時にも影響を与えているケースがしばしば見られるのが現状のようです。

しかし、学歴だけが物差しではないというのもまた事実であり、その一つが国家資格などの資格保持者を優遇するという企業が多く存在するということです。難関資格の一つとして知られている税理士資格は、時には学歴以上にアピールできるスキルとして十分活用できるでしょう。

また、税理士は税務のスペシャリストとして、幅広い分野での活躍が期待できます。証券会社金融機関保険業界などは勿論ですが、一般企業においても経理財務といった企業の中枢でこれまで勉強してきた知識を活かすことができます。時には節税対策など経営そのものに関わるようなポジションでの仕事を行うことができるのも大きな魅力です。

職場環境が優遇される

女性の社会進出がめざましくなり、世間一般でも女性の職場環境を改善していこうという流れにはなっているようです。しかしながら現状は未だに厳しく、結婚、出産、子育てといったライフスタイルの変化によって働きにくい」、あるいは働かせにくい」といった声は根強いものがあり、退職や配属を異動せざるを得ない方も大勢いるとの話をよく聞きます。

税理士資格を持つことで自身のスキルを周囲にアピールする事ができるので、いわゆるマタニティハラスメントや、子育て世代にありがちな冷遇を避けることができます。むしろ、実務に必要なスキルを持っているということで、好待遇での仕事環境を維持できるかもしれません。

その他のメリット

税理士会での人脈づくりができる

税理士になると税理士会に所属することになります。この税理士会とは会合や勉強会などを通して、会員同士の交流を深めていくことを目的の一つとしています。この時に同業者間の情報交換など、様々な世代を超えた繋がりが生まれるのです。

特に開業を考えている人にとって、人脈を広げていくというのは、顧客獲得のみならず、あらゆる情報を得る場としても税理士会の持つ役割は大きいといえるでしょう。
また、税理士として働くということは、様々な業種の人と関わりを持つことになります。多くの経営者との出会いが自身にとっても非常に有意義で人生を豊かなものにしていくことになるでしょう。

いざというときに税の知識が役立つ

税金に関する知識は、様々な場面で必要となってきます。個人であれば不動産の取得や、相続財産の問題、退職金の受け取りなどで税金の知識が必要になってきます。

個人事業を営んでいる場合なら、経営を行っていく上で税金の知識は欠かすことができないものと言えるでしょう。
税理士資格を取得するために行う勉強は自分自身の為になる事を学ぶので、無駄のない勉強と言えるのではないでしょうか。

企業が税理士を雇うメリット

ここまで、税理士資格を取得するメリットについてお伝えしてきましたが、税理士として活躍できる手段としては、企業内税理士として企業内で手腕を発揮する場合と、顧問税理士として外部から企業をサポートする方法とがあります。もちろん税理士登録をしていないと企業内税理士も名乗ることができないことに注意してください。

税理士を目指す上で、クライアントである企業がどうして税理士を雇うのかということも把握しておくことが大切です。
ここでは、それぞれの立場における企業から見たメリットについて説明していきます。

企業内税理士を置くメリット

企業内税理士とは、文字通り企業の内部にあって、税理士としての業務を行っています。税理士登録をするには事務所を置かなけれななりません。ほとんどの企業内税理士は、自宅を事務所として登録し、企業内で勤務するケースが多いようです。
では、企業から見て自社内に税理士を置くメリットとは、どういったことがあるのでしょうか。

元々税理士の持つ知識というのは、その専門性の高さと取り扱う業務の範囲が幅広いことから独占業務だけでなく、関連した業務についてもその知識を活かすことが出来ます。そのため、一般の経理や財務の処理よりも更に経営の中枢に関する業務についても適切な判断ができるのではないかと考えられるようです。

つまり企業としては、単なる税務の専門家というよりは、経理部門の幹部候補として税理士の雇用を考えていると言えます。実際に税理士資格を活かして企業の最高財務責任者(CFO)として活躍している人もいらっしゃいます。企業にとっては税理士とは専門性の高い知識を習得した信頼できる存在として優遇される傾向にあるということです。

顧問税理士と契約するメリット

企業にとっては自社内で税理士を雇用するという他にも、外部から顧問税理士を付けるという選択があります。企業にとって、顧問税理士を持つということはどの様なメリットがあるのでしょうか。

最も大きなメリットは、税務のスペシャリストから適切な税務アドバイスを受けることができるという点です。顧問税理士としての専属契約を結ぶことで、会社の財務状態を把握してもらいながら、税務上の相談や、節税のアドバイスを経営に活かすことが出来ます。

他にも、税務申告の提出や、経理コストの削減税制改正への対応など顧問税理士が果たす役割は大きいものがあります。税務上の問題点にもいち早く気付くことができるので、いわば「経営部門のかかりつけ医」のような存在として、経営者からも厚い信頼関係を得ることができるでしょう。

税理士資格を取得するには

これまで述べてきたように税理士は個人事業主や企業からの信頼も厚く、非常にやりがいのある仕事といえます。
しかし、その分資格を取得するための道のりは決して易しいものではありません。専門性が高く出題範囲も多岐にわたるため、かなりの覚悟を持って学習しなくてはならないでしょう。

合格率10%台の試験を5科目合格しなければならない

税理士の資格試験制度には科目合格制が採用されており、全11科目あるうち、5科目で合格点をとることができれば合格となります。それぞれの合格率は10%台のため、難関資格を5つ合格するような感覚です。

合格した科目は次年度以降も有効となるので毎年少しずつ合格を積み重ねることもできます。そのため、5年近くの期間をかけて税理士を目指す人も大勢いらっしゃいます。

そのため、ともすると途中であきらめてしまう人が多いのも事実です。しかし、自分のライフプランを見据えたうえで、今後のキャリアアップを考えているのなら是非、挑戦することをお勧めします。

税理士資格の勉強をするなら、科目合格を目指すべき

先ほども述べましたが、税理士資格を取るには全11科目のうち5科目で及第点を取らなくてはなりません。先ずは必須科目である「簿記論」「財務諸表論」の2科目合格を目指して見るのが良いかと思います。この2科目はあわせて「簿財」と呼ばれることもあります。

簿財は、税理士試験を受けるにあたってのいわば登竜門であり、この科目に合格するだけでも就職や転職に活用できるのでまずは押さえておきたい科目と言えます。またこの2科目は試験内容が比較的似通っていることもあるので、同時に学習していくのが理想的と言えます。

おすすめは予備校か通信講座

とはいえどちらも難易度は高いので、独学での合格はかなり難しいといえるでしょう。
予備校などの通学で学ぶのも良いですが、社会人の方で時間の確保が難しい場合などは、通信講座での受講がおすすめです。コストを少しでも抑えて、クオリティの高い講座の受講を検討している方なら、スタディングの税理士通信講座はいかがでしょうか。

スタンディングでは、簿財の2科目受講で54,980円と予備校に比べてはるかに安く、専門的な講義をスマホ片手にスキマ時間を利用してどこでも受講できます。
これから税理士資格の勉強を始めたいと考えている人には是非お勧めしたい講座となっていますので、興味のある方はチェックしてみてください。

→スタディング税理士講座の詳細はこちら

合わせて読みたい

まとめ

では最後に、税理士資格取得のメリットについてまとめておきましょう。

税理士のメリット
  • 定年がないため老後も安心
  • 独立すれば高収入が望める
  • 就職・転職に有利
  • 好待遇が期待できる

税理士資格は毎年3万人以上が受験している人気資格ですが、合格率はわずか10%前後と他の国家資格と比べても難易度の高い難関資格となっています。合格までの道のりは決して簡単ではありませんが、苦労して合格したならそれだけの価値は充分ある資格とも言えます。

企業内税理士として、会社の経営に関わるような責任あるポジションにつくことも可能ですし、独立開業して、クライアントである経営者や企業をサポートすることもできます。もちろんですが、自身の収入アップ、将来的なライフスタイルも大きく変化することでしょう。

たくさんの可能性を秘めた専門性の高い税理士は今後も需要がなくなることはありません。資格取得を目指して得た知識はあなた自身にとっても一生の財産となります。将来性の高い税理士資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

■監修者から一言

税理士資格取得のメリットとしては、『税理士』という独占業務を行うことのできる資格者となることです。

税理士を目指す方の多くは「5科目を合格したらすぐに税理士を名乗れる」と考えていますが、簡単には税理士を名乗ることはできないのです。

「これからのことは受かってから考えよう」と簡単に考えず、「受かるための期間はどれくらいで、受かったときの費用を考え、税理士登録に必要な実務経験をどこで積むか」くらいは考えた方がよろしいです。その方が楽しく質のいい学習ができます。

そして税理士資格を取得すれば、本文のような多様な働き方ができます。5科目に合格しても登録をせず税理士としてではなく、企業を中から支える方も大勢いらっしゃいます。

資格は人生の選択肢を増やします。皆さんにとってそれが税理士であるかどうかをよく考えてみましょう。成功すればどんな形であれ、自分の人生がバラ色に変わるはずです。

監修 資格LIVE編集部
会社や社会に役立つ資格や、資格取得方法、勉強法、必勝法を徹底リサーチ中!